迎えに来た田久さんに「今日の大腸内視鏡は何人?」と聞くと「8人です」とこともなげに言われた。そうか。ま、外来を診ながらじゃないから集中すればそんなにきつくもないはず。で、1人目から気合いを入れどんどん検査を進めていった。
確か3人目か4人目くらいだったか。なんだか検査室の外が騒がしく感じて「どうしたの」と田久さんに尋ねると「救急車で心肺停止(の患者)が来たそうです」という。そりゃ大変、でもそこはバタフジ院長が対応してくれている。こっちは検査に集中するだけだ。どうも海に落ちて引き上げられた漁師さんらしい。え、落ちる瞬間を別の人が見ていた?!台風で生け簀(す)の片付けをしていた落下してしまった。目撃者は助けを求めに人を探しに走ったが5分くらい経って現場に来てみると行方不明になっていた。4、50分後に引き上げられ当番医のここまで救急車で運んだがダメだった。ああ、結局台風は八代海にはほとんど影響なかったのに・・。よく、田んぼの水を見に行ったせいで亡くなるケースがあるが実際の風雨で亡くなったのではないというのがあまりに切ない一件だった。
午後1時を過ぎ、7人が終わったところで、さああともう1人、と気合いが入っていたところ、田久さんが「先生、もう終わりです」と。「え、全部で8人じゃないの」と聞き返すと「いえ、元々7人で人数間違えていました」だと。なーんだ、拍子抜けしたがそれはそれでいい話だ。ほっとして何のダイヤの乱れもなく新幹線で帰宅できたのだった。
0 件のコメント:
コメントを投稿