出勤するとすぐに病棟から連絡が入った。私の患者で3日前に急性出血性胃潰瘍で入院になった50代男性が緊急手術になっているという。明け方4時ぐらいに胃痛、血圧低下で悶絶し当初は胃穿孔を疑われたが潰瘍の再出血だった。すぐに手術室に行くとすでに閉腹され手術は終わりかけていた。信号Drが「大量に出血して吸引も大変、潰瘍の動脈をくくって止血できました。急いで要請した輸血が来るのが遅くてー(少しあせった)」とまさに緊急事態だった。3日前の胃カメラ観察時に噴水のように出血するのを見てムッちゃんNsが「先生、信号先生を呼ぼうか(手術を依頼しようか)」と言うほどひどかったものの、どうにかして内視鏡で止めようと、局注、クリップ、ソフト凝固とやってようやく止めきり、翌日の胃カメラ再観察でも出血はなく絶食点滴にしてどうにか乗り切れそうとやや安心しかけていた矢先だった。結局今どき珍しい手術での潰瘍出血治療が必要だったわけで、昨夜からの当直が信号Drで本当によかった。
そもそもここまでひどい胃潰瘍になったのには患者の受診嫌いというキャラクターも大きい。痛みや黒色便は1ヶ月近く前からあったにも関わらず、病院に行きたくない怖いという気持ちが先にたち、どうにかなるだろうと我慢に我慢を重ねていたようだ。もっと早めに来てくれれば出血を来たすこともなく胃カメラは必要だが内服するだけで簡単に治っていただろうに。我慢しすぎる人の病気はやっかいで大変だ。うるさいくらい病院に来る患者の方が結局は患者にも医療側にもいいことが多い。実地医療をやっていてこれを実感する。
さて、今日から青雲内視鏡室に新たな看護師がやって来た。五月鍋さんで鹿児島から姶良に引っ越してきたのをきっかけに青雲会病院に入職した。それまでは田袋クリニックで内視鏡の仕事もしていたそうだ。病院とクリニックでは扱う検査も病気もやや違うが全くの素人ではないので早く慣れてくれることだろう。
夜はいよいよ次期W杯の最終予選が始まるということで対UAE戦をちらちら見ていた。まず本田がヘディングを決めたまでは良かった。しかしすぐにFKを決められ怪しい雰囲気に。よそ見している間にPKを与え1−2となった。どうにか追いつき逆転するんじゃないの、でももたもたしているなー、と床に寝そべりながら観戦していたらいつの間にか寝入っていた。23時ごろビデオを巻き戻し早送りで眺めると・・アホ!負けてるやん。浅野の同点ゴールは入っていたが審判に文句言ってもそれもジツリキのうちなんだ。さあて、しばらくはハラハラワクワクでW杯出場が決まるまである意味楽しめるゾーーっ。
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