そもそも医療を受けうまく治らないケースなんてごまんとある。医療って不確実なところが必ずある。思惑どおりに診断できてきれいに治るものと患者が思っているとしたらそれこそが幻想なのだ。でも少しでも良くなって欲しいと医者もスタッフも努力をしている。うまく治療結果が出ないことに鬱屈した一般人の不満を近藤氏はうまくすくい上げているだけではないか?
氏に限らず新聞の広告欄にも「医療はウソだらけ」と羅列した本が出てそこそこ売れているらしい。近藤氏の本など何十万部も売れているとかで、だからある程度信用できると思っている読者もいるらしい。だが売れ行きなんて全く信用ならない。それどころかベストセラーって意外に根本的な間違いを強調したものが売れることすら結構多いのだ。20年程前は「脳内革命」という「えせ」医学本が100万部以上も売れた。その昔は「ノストラダムスの大予言」とかも100万部を軽く越えたものだ。でも今となってはその内容は明らかにウソ、トンデモ本の類いであることに論を待たない。世の常識を覆すよう内容の本は当たればスーパーヒットになるのである。血圧が高い人は減塩しなさいとか主張する本は売れないのである。たまに「痛風はビールを飲みながらでも治る!」ぐらい言うとそこそこは売れるようだが・・。ともかく売れすぎている本は多少疑ってかからねばならぬものなのだ。
私は朝日新聞信者でもなんでもないが、このところの朝日の失態で朝日を叩けば売れるとばかりに週刊誌などが飛ばし記事を書いているようだが、妙にお高くとまった朝日にいい気味だと思う大衆心理が乗っかっている印象だ。近藤氏の本も一般患者の医療関係者にお高くとまりやがってという卑屈な心理をうまく突いているからなのでは?そういった氏の主張を真実と混同し(近藤氏)てはならないとここでは言っておこう。
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