そんな日刊スポーツが「高校野球カルトクイズ」というのを記事にしていた。「#高校野球を愛する皆さんへ 高校野球カルトクイズをつくってみました。記録に精通するベテラン織田健途記者が9問出題。名シーンに思いをはせつつ、チャレンジして下さい」ということだ。ふむ、その手のクイズなら大方答えられるぞ、私は。野球にちなんで9つの質問か。少なくとも半分以上の5問は正解出来るはず。まずは序盤の3問だ。
<Q1>2年前の甲子園で藤原恭大(現ロッテ)根尾昂(現中日)らの大阪桐蔭が、2度目の春夏連覇を達成。では、史上初めて春夏連覇を達成した学校は?
1 高松商
2 中京商
3 作新学院
4 広島商
<Q2>ノーヒットノーランはセンバツで12人、選手権で22人が達成し合計34人ですが、では完全試合を達成したのは何人?
1 1人
1 1人
2 2人
3 3人
4 4人
1 斎藤佑樹(早実)
2 松井裕樹(桐光学園)
3 江川卓(作新学院)
4 板東英二(徳島商)
これらは超簡単。高校野球オタクなら即答出来るものばかり。<Q1>はこれは知らないとモグリだろう。「作新学院」だ。1962(昭和37年)のことで春は八木沢、夏は加藤が投げた。八木沢が赤痢で大会直前に隔離され急遽控えの加藤が投げることになった。しかし勝ち上がりそれまで古豪がなかなか春夏連続優勝出来なかったのに当時新興校だった作新がやってのけた。ちなみに高松商はセンバツ初優勝校で、中京商(現中京大中京)は夏3連覇、夏春連覇、春夏連覇もやっていて高校野球界最高の成績を残している学校だ。広島商は夏連覇、夏春連覇をやっている。
<Q2>は2人が正解である。日刊の解説では「1978年松本稔(前橋)が比叡山戦、1994年中野真博(金沢)が江の川戦で達成。選手権大会ではだれも達成していない。1982年夏の新谷博(佐賀商)は木造戦の9回2死から代打の1年生に死球を与え、あと1人まで迫りながらパーフェクトを逃している(ノーヒットノーランは達成)」とあり、付け加えることはない。夏の大会でもし達成者が出たら大ニュースだ。新谷の場合、私はラジオで達成の瞬間を固唾を呑んで聞いていた。アナウンサーの「デッドボール!」に思わずのけぞったヨ。
<Q3>は意外性からよく問題になるので知っている人も多かろう。板東英二を司会者やタレントとでしか知らない人が多い中、83個でいまだに記録保持者だ。これは準々決勝の対魚津(富山県)戦が大きい。延長18回再試合になって25個+9個も荒稼ぎした。徳島商は本来なら優勝出来たチームだったが、決勝では板東が力尽き柳井(山口県)に三振たった3個しかとれず準優勝に終わった。ちなみに2位は2006年斎藤佑樹の78個で決勝の延長15回再試合が効いている。
さて中盤、少し難しくなり引っかけ問題もある。
1 桑田真澄(PL学園)
2 森友哉(大阪桐蔭)
3 藤原恭大(大阪桐蔭)
4 松井秀喜(星稜)
1 岩手県
2 山梨県
3 鳥取県
4 大分県
1 安井浩二(東洋大姫路)
2 西原正勝(佐賀商)
3 畠山準(池田)
4 中島彰一(取手二)
私は全部正解出来た。<Q4> は意外だが投手の桑田真澄が6本で並んでいる。何と言っても春夏5回甲子園に出てうち4回は決勝まで行って試合数がダントツで多いからねえ。<Q5>は岩手か鳥取を選びたくなるが山梨が正解だ。日刊によると、山梨県勢はベスト4に7度、ベスト8に6度食い込み、しばしば上位に顔を出しながらも準決勝を突破できていない。東海大甲府は1985年夏に6●7宇部商、1990年春に4●5近大付と、準決勝での1点差負けが2度あるとのこと。鳥取は最近では1回戦ボーイの県だが選抜で米子東が1960年(昭和35年)に決勝進出し高松商に1ー2と惜しくも敗れている。岩手は2009年の菊池雄星の花巻東準優勝(優勝は長崎の清峰)が有名で、大分は津久見が春は1967年、夏は1972年に優勝している。<Q6> は1977年の決勝戦で東洋大姫路がバンビとあだ名された東邦坂本投手相手に延長に入り10回にサヨナラホームランで決着がついた。安井選手の名前は覚えていなかったが「TOYO」「TOHO」と似たようなユニフォームで接戦を演じたことは覚えている。
さて終盤だ。ここからがかなり難しい。
<Q7>現ソフトバンクの和田毅が浜田の2年生エースだった97年、夏の甲子園1回戦でサヨナラ負けを喫した時に投げ合った相手は?
1 藤川球児(高知商)
2 松坂大輔(横浜)
3 村田修一(東福岡)
4 石川雅規(秋田商)
1 鳥谷敬(聖望学園)
2 野村佑希(花咲徳栄)
3 杉谷拳士(帝京)
4 オコエ瑠偉(関東第一)
1 145-0
2 101-0
3 122-0
4 79-0
かなりレアな問題だ。<Q7><Q8> は分からなかった。ただ<Q8>の試合はオタクにとっては超有名な2006年夏の準々決勝の智弁和歌山13-12帝京の大乱戦試合だった。日刊によると「4ー8から9回表に4点差を追う帝京はなんと8点を入れ逆に4点差を付ける。しかし9回裏に追い上げられ4点差を追いつかれる。投手を使い果たした帝京は1年生で遊撃手の杉谷がマウンドへ。打者1人目の初球に死球を与えて交代し、この走者がサヨナラのホームを踏んで1球敗戦投手となった。この試合では智弁和歌山の3番手で投げた松本利樹が、投球1球で勝利投手になっている」とあった。そんな1年生投手なんて覚えていないよー。
さらに<Q9>。地方大会のスコアなんて誰が知るかいってなるが、私は知っていた。というのも確か「高校野球事件史」とかいうムック本を10年以上前に買っていてその中に出ていた試合だったからだ。チッチがこの本を愛読し繰り返し繰り返し読んでその中でも特筆すべき試合といってこの試合をあげていた。だから122ー0というスコアにどことなくなじみがあった。日刊の解説では「7回コールドで敗れた深浦は卓球部や柔道部から寄せ集められた10人の雑草軍団だった。東奥義塾は初回表に39得点を挙げ、最終的に打者149人、86安打、7本塁打、33四死球で5人がサイクル安打を達成。深浦は参考記録ながらノーヒットノーランを喫した。この試合をきっかけに青森県のコールド規定は改正され、7回7点差以上に加え5回15点差以上(現在は10点差以上)が設けられた」とある。
私と同じ高校野球オタクのチッチにLINEでこの問題を質問してみた。するとー。
「簡単すぎて答える気にならない」と即返信。さらに「1回に39点、トータルで122点」とずばり。そして「(この問題)超初級じゃなくて?」と来たので「日刊の高校野球カルトクイズ9問の最後を飾る問題で超難問だった」と説明すると「こんな簡単な問題が超難問なんてどうかしてる(笑)」と来たよ。そしてならば一つ前の問題もLINEで質問してみた。すると<Q8>は「杉谷拳士でしょ」と選択名を見なくても答えた。試合状況も「杉谷拳士の度胸を監督がかって登板させて死球した」と完璧に答えたのだ。うへー。そして第1問からもサクサク即答&正解だ。ちなみに第4問までは1、2、3、4の解答例は出さずとも正解しやがった。が、<Q5> は「これはちょっと考えてみる」との返信だったので「ヒント、岩手、鳥取、山梨、大分のいずれかが解答欄にあった」と教えた。すると「岩手はない、大分もない、山梨と鳥取迷うなあ」と迷うところは私と同じだ。数分考えて「鳥取とか意外と(決勝に)行ってそうなんよな。米子東とか。(でも)山梨も捨てがたい。甲府商とか行っていないのかなぁ」とまだ迷う。「(甲府商なら)堀内(恒夫)だね」と私。そして「オタクには山梨に決勝のイメージはないよね。山梨が決勝行ったことないと思う。鳥取はなんか行っていそう」とようやく正解した。すごい。しかも知らないのに米子東とかと当たっているぅ。<Q6> は「サヨナラホームランの問題は選手名はわからんけど高校名見て東洋大姫路だとわかる。安井を聞いてきたら激ムズ問題だったかも😂」との感想でそれも納得。
結局、高校野球オタクの二人とも出来なかった一番の激ムズ問題は「1回戦の和田毅の相手投手だったな」と送ると、チッチも「その通りだ(笑)和田の問題は難しい」と同意した。高校野球オタクは甲子園特集号なんかの巻末にある記録集などを見ているだけで楽しめるところがある。甲子園大会がなくなりそうな今、こうしたやりとりで楽しむしかないわぁ〜。
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