2014年3月22日土曜日

台湾3日目

台湾3日目の予定は龍山寺、レトロな町並みで人気の九扮、故宮博物院がメインでその合間に小籠包で有名な鼎泰豊(ディンタイフォン)、台湾茶、免税店、台北101などが組まれていた。

龍山寺(ロンシャンスー):旧市街区にある有名寺院。某ガイドブックには台北3大パワースポットの一つと書かれていた。土曜朝だというのに大勢の参拝客がいて仏教メインだが道教の寺でもあり入った時から参拝客のなにやら読経なのか歌なのかが唱和されていてびっくりした。いろんな仏様がいて願い事を熱心に拝む人たちでごった返していた。ここは某サイトに詳しく紹介文があったのでそれを参考にしてみてチョーダイ。http://www.taipeinavi.com/miru/19/

九扮:以前はさびれた金鉱跡地だったらしいが今は日本人には「千と千尋の神隠し」のモデル地とかで人気とのこと。チンさんはそのモデル茶屋がとても儲かっていて左団扇なんだけどお茶は高過ぎだし周囲にはお客が来ないのは理不尽で返って他が眺めも良かったりするのにと批判的だった。そのモデル茶屋は九扮ではガイドブックにも必ず紹介されるし見た目が湯婆婆がいかにもいそうな造りなので日本人に人気が出るのも分かるが、料金が高いというので私たちはそこはパスし他を見て回った。(どんだけケチ?!)実はジブリや宮崎駿監督も「九扮はモデルではない」と明確に否定しているのにまことしやかにモデル説が信じられているのは少し不思議だ。はっきりしているのは1971年に閉山していたが1989年大ヒットした台湾映画「非情城市」のロケ地となったことでブームが起き、「ブームを受け、町おこしとして観光化に取り組んだ結果、現在では街路(基山街など)に「悲情城市」の名前を付けたレトロ調で洒落た喫茶店や茶藝館(ちゃげいかん)、みやげ物屋などが建ち並び、週末には台北などから訪れる多くの人々で賑わっている」ということだ。その「千と千尋」モデル風茶屋のすぐ近くに「非情城市」モデルの店があるが日本人には思い入れがないため訪れる人はあまりいないようだ。韓ドラ「オンエアー」のロケ店は今ではほとんど話題になっていない。思うにロケでいっとき名を売っても効果は一時的で例えば九扮が人気なのはそのレトロ感と眺めの良さという元々の素性の良さをアピール出来ているからこそだろう。ただここも多かったわ、中国人が。昼前だったのに路地は身動き出来ないくらい。後で気付いたが春分の日前後に当たっていて中国も休みだったのかしらんね。

故宮博物院:台湾定番の観光拠点で、私がその名を初めて知ったのは沖縄出張時代だ。上司のソネやんDrが「私は台湾にはよく蝶取りに行っているけど観光なんか全然していない。だって故宮(博物院)にも一度も行ったことないんだから」と行かないのが自慢出来るくらい(趣味優先)だと理解したものだった。チンさんが定番展示物を少し見るだけだけでも待たされるからと時間調整し有名な「翠玉白菜」「肉形石」「毛公鼎」などはちゃんと見ることが出来た。でもここの中国人が多い多い。普通の土曜なのに行列だもん。私はあまり美術館や博物館めぐりは好きな方ではないのでとりあえず行ってきましたの今回くらいがちょうど良かった。この手の物が好きな人には時間がいくらあっても足りないし、一生かかっても見切れないくらいのお宝があるそうで中国人(台湾人)の誇りの象徴とも言えるから訪台する中国人が必ず来る、結果いつも大混雑ってことになる。故宮に行く人は昼食時か夕方16時半以降が比較的空くらしいから行く時間を事前に考えておくべき。それとシホねえNsは「私には肉形石とか白菜の彫刻の良さが分からない」とぼやいていた。私も、え、これが一番のお宝?と思ったがそういうことになっている。今年日本にもやって来て初展示されるそうだ。ふーん、私たちは行かなくてもいいネ。

さて台湾の町並みを見ていていくつか日本と違う点があって、まず電柱がないということが上げられる。地下植え込みにしているのですっきりしている。チンさんに言わせると「台風もあるから」とのことだが、例えば高速道路の料金徴収システムが自動センサーでまかなわれ料金所撤廃出来ているのも日本よりは進んでいて国土が九州と同じくらいの大きさだからインフラが一気に進むということもあるかもしれない。ただ、電車敷設などは国民党時代に行っておらずそのため地域交通の手段としてスクーター天国になってしまったことがあるという。思うが、地下鉄が少ないから電信の地下敷設が容易になったともいえるのかもしれない。日本では地下にいっぱい何やかにかありすぎてすぐに電柱はなくならないしー。

またあちこちに傘の骨状の棒状ネオンの店があって「あれはね、ビンロウ(檳榔)を売っている店なの」とチンさんが教えてくれた。ビンロウとは椰子科の植物の実でこれを石灰を混ぜ噛むと味は苦いが軽い覚醒、興奮作用があってトラックの運ちゃんなど愛用しているとのことだった。「噛みタバコ」の一種である。常習性もあり長年やっていると口腔癌にもなることがあり近年は若い人には流行らないそうだが結構その店を見かけるので日本のタバコ屋まではいかなくてもまだまだ利用者はいるようだ。チンさんは言わなかったけれど、後で調べるとこのビンロウ屋には檳榔西施(ビンロウシースー)というエロい格好でこれらを売る若い女性がいるという。ネットで検索すると「彼女らの格好は一言でいうと、エロい。エロすぎ。風俗の下着やスケスケの衣装でビンロウを売っているのである。要はセックスアピールで男を釣ってビンロウを買ってもらおうというのだ。効果のほどは…お察しの通り。彼女らに見とれて事故る車も出てくるほどらしい。ただあまり気風がよくないということで台北ではあまり見かけられなくなったが、台中以南ではこの西施をよく目にする。稼ぎがよく若い女性には依然として人気であるという。ビンロウは逆風を食らいながらも、政府はこの一大産業の影響をよく分かっているので目をつぶっている状況だ」そうで、YouTubeなどでは簡単に引っかかり見てみた。確かに。https://www.youtube.com/watch?v=XOzgqZvjaoA
台湾人としては少し恥ずかしいことなのでチンさんはこのことには触れなかったのかも。

鼎泰豊:小籠包で有名で事前にヒラメグDrに台湾お勧めと言ったら?とメールで質問するとこの店を上げていたくらい。昼食時に故宮を見たので着いたのは14時過ぎ、しかし人気のせいで行列がここでもあった。ツアー団体は優先的に入れてもらえるが参るねえ。味は評判通りで特に異論なし。

台湾茶、免税店:台湾茶の知識や入れ方などおばちゃんに教えてもらい茶器や茶葉など買うように勧められる(強要?)されるところ。高地で採れるウーロン茶など確かに美味しかったが私は再三勧められるも買わなかった。だって日頃自宅で熱いお茶を飲む?ゼロコーラを飲むような輩だしさー。ただ、茶葉を入れるペットボトルは便利そうでカールも「使えそう」と500元(1700-1800円くらい)で購入した。ブックリバーDrはドクターだと目を付けられてか結局プーアル茶1年分他買う(買わされる)羽目になった。こと買い物になると私たちは慎重派というか滅多なことでは買わないのよ。でも次ぎに行った免税店ではカールがセージへの成人祝いにとバッグを購入した。まだ誕生日は来ないけれど事前に沖縄の免税店でもチェックしていたのと同じ物が同じ値段であったのでこの際だからと決断した。普通に買うより万は違うし、私も「いいんじゃない」と後押しした。ふっ、出すときゃ出すってことさ。

台北101:台湾一の高層ビル。高さ509.2mで、地上101階、地下5階で2004年の竣工当時には建築物世界一の高さを誇った。日本ではつい最近の大阪「あべのハルカス」が60階建て、高さ300mで日本一のビルだから確かに見たことない高さだ。で、そこの展望台に登ったかというとそうしなかった。値段が500元(2千円近い)なのはいいとしてすでに夕方になっていたし最大の理由は中国人観光客が多くて並ぶため予定時間ぎりぎりになりそうだったからだ。ここでも中国人だ。ビルの前では「法輪功」なのかマイクもって旗を振っておじさんたちが何かをずっとアピールしていた。その旗が中華民国のと中華人民共和国の両方あって不思議だった。台湾で五星旗を振るとは。別に咎められてもいないようで認知されているのだろう。


台北101の下はショッピング街で周囲にもショッピングモールがありそのあたりをぶらぶらして過ごした。とにかく人が多い。台湾って九州と同じくらいの面積なのに人口は2300万人で1300万の九州より遥かに多く特に台北など西海岸に集中している。東海岸の花蓮は思えばずいぶん田舎だった。みんな適当に時間をつぶしてこの後最後の夕食、海鮮料理屋「海覇王」に向かったのだった。

海鮮料理は最終日ゆえ一番豪華にと丸純君がリクエストしていただけあって確かに今回の旅行のうちで量、質共に良かった。でもねえ、もうお腹いっぱいなのよ中華料理。カニ、貝、エビ、カレイ、肉もあった。「持って帰りたいくらいだけど」とはカールの言い分だ。でもしようがない。あと、料理皿の底に香辛料の塊のようなものがあってそれを口にしたカール他数名が悶絶したりブックリバーDrが紹興酒を上手く仕分けできなくてこぼしたりなどちょっとしたハプニングが今思えば懐かしい。

このあとの時間をどうするかで私とカールはマッサージ屋にシホねえNsなどはまた夜市にと予定していた。一旦ホテルに帰り、チンさんがマッサージ屋へ連れて行く車を準備してくれた。丸純君もマッサージに変更し3人で「ウィンザーマッサージ」へ連れて行かれた。後で調べるとこのマッサージ屋は長安館と民生館の2館あったようだがどっちだったのか台湾のどのあたりだったのか全く分からない。ただ客が多く比較的大きな待合室で日本人とおぼしき連中が結構いたのは分かった。コースもいろいろあってカールは全身マッサージの1時間コース、私は足裏マッサージ30分コースにした。全身コースは2年前の韓国でもチッチと受けているので足裏とはなんぞやとの興味もあったし換金した台湾紙幣もカールのマッサージ代と合わせちょうど使い切る値段だったこともある。丸純君は全身マッサージの1時間半コースだった。他にも耳掃除(耳かきが趣味の私向けだ)、台湾式シャンプー、爪切りコースなどもあった。思えば花蓮駅構内に仕切りなしでマッサージ台があり数人がマッサージを受けていたし、街にはこんな大きなマッサージ屋が繁盛しているとは台湾はよほどのマッサージ大国や。
さて他の二人は先に部屋に連れて行かれたが私はしばらく待った。壁に西川きよし夫妻の写真も飾られていた。エレベーターの鏡張りのドアに映る自分の姿をデジカメで撮ってみるとなんだか顔がふっくらしている。食べてばかりいるので3日ですでに太ったか。顔マッサージもあるんじゃなかったかな。15分以上待ってようやく迎えが来て地下の奥へ連れて行かれた。いくつも部屋がある中で10人以上は入れる大部屋だった。ほぼ満員で最初は簡易椅子に座らされたが前客が終わったらそっちに移された。どうも日本人のおばさん団体が一斉に「足裏」に来ていたために人手も場所もいっぱいいっぱいだったようだ。

私の担当のマッサージ師はいかにもベテランの中年男性だった。しかも目つきが鋭くこれが個室だったらちょっと怖い。身ぐるみはがされやしないかぁ。まずクリームを片方の足にぬるぬる塗られくすぐったいような変な気分に。そして指先でくいっと刺激を受ける。「どう?社長」と師は尋ねる。う、社長、ですか「はぁ、いいです」あちこち刺激されツボを痛がると「全部、ケンコーね」とお墨付きをもらった。はぁ。ここでも写真は撮っておかねばとしっかりマッサージの様子を収めた。↓台湾マッサージ師です。こんな感じで足裏をいびられ「どう、社長!」と言われてます。

終わってそのまま送迎車で帰ることも出来たがカールが終わるのを待った。その間もお客がよく出入りしていた。日本人のおばさん二人も終わって会話していて「あの人たちは先に帰ったのね」とこれは足裏組のことだったようだ。30分弱待ち、終わってきたカール曰く「気持ちよかったわー」とお顔も体もリラックスしていた。マッサージなど受けたのはほとんど初めてとのことでいい経験になったネ。

さあてホテルに帰り明日は朝5時半起きと知らされていたので早く寝ないといけないがこてる日記を少しでも書いておかねばと私は12時過ぎまで起きていた。そのころ廊下でがやがやと声がしたので夜市組が帰って来たなとドアを開けると案の定そうだった。シホねえ、ムッちゃん、光鳥さんらが見えた。飲んで食べて楽しんで来たようだった。でも、シホねえが「先生、今からカラオケ行きませんか」と言ってきたのは呆れた。「アホッ、明日朝早く出て帰国なのに何言っているんだ」「ブックリバー先生は行かないかなぁ」「行くわけないだろ、さっさと寝なさい」全く飲み会の後の夜遊びになると元気なんだからー。

明日バタバタしないように荷造りもし(ただしお土産のパイナップルケーキはボストンバッグに入りきらず)忘れ物もないようにとしっかり準備して眠りに就いたのだった。翌日はホテルでの朝食なしの空港直行で特にネタもなしと思っていたが・・。

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