19時から霧島市の消防本部での会議に出席した。昨年10月3日以来だ。前回は初めて行く場所だったので駐車場を間違ったりして数分遅刻したが、今回は開始前には到着出来た。
この会は姶良霧島伊佐地域の救急搬送に関する協議会のワーキンググループ部会で医療関係、消防救急関係、役所関係の人たちなどリモート参加者も含め40名近くが参加し、まじめな討議が1時間半続いた。内容は、病気や高齢で人生の末期にある人がいよいよ危ないという状況に陥った時に事前に本人及び家族が心肺蘇生をしないと決め、かかりつけのドクターとも書類に記して家族も納得している場合は、仮に救急要請があったとしても、現場でその旨確認出来たら救急隊は医療機関には救急搬送せずそのまま帰ることが出来るというシステムを構築しようという話し合いである。
そんな取り決めをしている家族や施設の職員が何で救急車を呼ぶの?と思われるかもしれない。まさにそのとおりなんだが、人は急な状況になると冷静に判断出来ずに救急要請してしまうこともある。そういう時に救急車は当然出向くが冷静になった家族や施設の人から「実は・・」と急変時や臨死時の心肺蘇生はしないことになっていたという証明の書類とかかりつけ医への確認がちゃんと取れれば、その意を汲み搬送しないという画期的な試みだ。東京都ではすでにその様な取り組みが始まっていてそれなりの効果を上げているという。姶良霧島伊佐地区もその東京モデルを参考にシステムを作り、来年の4月以降に実施していこうと目論んでいる。
日本人は「人は必ず死ぬ」ということを知ってはいてもその間際の時の対処を決めている人は少ない。ACPという言葉が最近よく使われる。アドバンス・ケア・プランニングの略で「人生会議」とも言われ、将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、患者さんを主体にその家族や近しい人、医療・ケアチームが繰り返し話し合いを行い、患者さんの意思決定を支援するプロセスのことである。具体的には「寝たきりで意識もない状態になったら人工呼吸器はつけてほしくない」とか逆に「いや、私はできるだけ延命治療もして努力してほしい」などいったことを事前に決めておくわけだ。
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