2020年10月28日水曜日

それはファミスタから始まった

 多くの日本人は関心はないだろうが、アメリカメジャーリーグの優勝決定戦いわゆるワールドシリーズが大詰めを迎えていた。ナ・リーグからはロサンゼルス・ドジャース、ア・リーグからはタンパベイ・レイズが勝ち上がり、ドジャースが3勝2敗で王手をかけての第6戦だった。私はドジャースを応援だ。というのもメジャーリーグきっての名門チームながら1988年以来長らく優勝から遠ざかっていているからだ。

1988年は私が初めてワールドシリーズを意識した年で、その時はア・リーグのオークランド・アスレチックスを応援していた。というのも出張先の沖縄の病院でファミコンのファミスタ(ファミスタ’87)が流行っていて、その中に登場するメジャーリーガーズというチームがとてつもなく強く、「かんせこ」(ホセ・カンセコ)「まぐわ」(マーク・マグワイア)というアスレチックスの強打者がメンバーに入っていた。投手では今では伝説の「らいあん」(ノーラン・ライアン:当時アストロズ在籍)がいた。病院の先輩に日本野球界だけでなくメジャーリーグに詳しいお通じDrがいてメジャーリーグのことをいろいろ教えてもらったのも大きかった。アスレチックスは全盛期を迎えていて(1988〜1990とリーグ3連覇)、なじみのある選手も多くいたことから当然応援したくなっていたのだった。

が、しかしー。なんとワールドシリーズではドジャースに1勝4敗であっけなく敗れてしまった。残念。ドジャースはあの有名なラソーダ監督が誇らしげにチャンピオンフラッグを掲げていた。その時はドジャースは私の中では敵役(かたきやく)だった。あのニューヨーク・ヤンキースに次ぐワールドシリーズ出場記録がありロス・アンゼルスという大都市をバックに人気のある球団だなって。でもその後ドジャースは低迷期に入る。ワールドシリーズどころからナ・リーグチャンピンにもなれない。同じナ・リーグで西海岸のライバル、サンフランシスコ・ジャイアンツが低迷期を抜け出し3回もワールドチャンピオンになったのにである。

そのうちに逆に判官贔屓意識が芽生えてきた。それにあの野茂英雄が1995年に入団したこともあり毎年ドジャースを応援するようになった。長らく勝てなかったが、2012年以降オーナーが投資グループに代わって資金豊富になり、またポストシーズンを勝ち上がるようになった。そして2017年に久しぶりにワールドシリーズに登場したがアストロズに敗れ、翌2018年登場もレッドソックスに敗れた。今やヤンキースを押しのけて全米一の総年俸額を誇るチームにしても優勝から遠ざかっていると勝てないものなのだ。

今年こそは優勝だ。仕事の合間にネットで速報をチェックする。序盤はレイズに1点先行されるもそれ以上離されずピッチャーをこまめに交代させながらチャンスをうかがっていた。そして6回裏ついに2点入れ逆転する。相手ピッチャーに三振ばかりしていたところ交代したところを逃さなかった。そして8回にベッツがホームランを打って勝負を決めた。実に32年ぶり、7度目の優勝だ。いや〜、良かった良かった。ていうより、ほっとしたよ。ここで逃せばあの映画「メジャーリーグ(1989)」のモデルにもなったクリーブランド・インディアンスのように「ワールドシリーズでは勝てない」というジンクスに呪われるところだった。

ファミスタから始まったメジャーリーグ観戦、張本さんなんかいつも「レベルなんてたいしたことない」とけなしているがやはり日本よりはレベルが高い。来年はどうかな。ドジャースは今年の優勝で味を覚えて来年以降も勝ち続ける可能性が高い。かつてのヤンキースのように全盛期を迎えている。1948年の優勝を最後にワールドシリーズで勝てていないインディアンスにも頑張って欲しいものだ。メジャーリーグも日本もやはり野球観戦は楽しいわい。

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