昨日でメジャーリーグのレギュラーシーズンが終わった。大谷翔平はDHとしてめざましい成績を残しMVPは確実とされている。盗塁数も59まで伸ばし50ー50も達成と文句のつけようのないシーズンとなった。しかしポストシーズンはレギュラーシーズンほどうまく行くかというと、彼にとってメジャー初めてであり、ここ10年くらいのドジャースのポストシーズン成績が振るわないことや先発ピッチャーが故障などで不足気味なのがマスコミ等では不安視されている。同地区ライバルのパドレスが後半勢いがすごくこのチームを優勝候補に上げている人も多い。また東地区のフィリーズもこの2年調子がよくバランスもいいとあって優勝候補になっている。
ただずっとドジャースの試合を見ていて、投手崩壊とか主力打者離脱とかあっても結局シーズン98勝を上げ勝率1位になったのはすごいと思う。それに9月後半はリードされても後半逆転したりチーム全体に勝利への執念を感じた。一つ一つのプレーに「勝つためにはどうすべきか」という態度が選手全員に浸透している気がした。それは去年までのエンゼルスにはなく、かつてのヤンキース(1990年後半から2000年前半ごろ)に私が感じたものと同じものだ。9月末まで優勝争いをしたということも、以前のように9月半ばで優勝を決め、中だるみからポストシーズンでは調子が上がってこないという悪癖が出ないですみそうだ。日本時間10月6日からのポストシーズン、楽しみでならない。
ま、大谷が登場するまで間があるというわけではないが、メジャーリーグの内幕物で有名な「マネー・ボール」の原作訳本をネットで注文した。ついこの間、録りだめしていた映画「マネー・ボール(2011)」を見たら面白かったので本も読んでみたくなったのだ。「マネー・ボール」の概要はだいたい知っていた。2000年代初頭、オークランド・アスレチックスが資金不足から戦力も成績も沈滞していたときに、当時のゼネラルマネージャーが統計データを駆使して選手を獲得するなどしチームを強豪に変えたという有名な逸話だ。映画はブラッド・ピット主演だった、ということは超A級映画で元になった本もベストセラーになったということ。
で、読んでみて、こりゃ映画より面白いと思った。主人公のビリー・ビーンはアスレチックスのゼネラルマネージャーとして、実は実戦に役立つ様々な能力を持った選手がわずかな「傷」があるせいで多くのスカウトや球団関係者は見切ってしまわれているのを安くで拾い上げ、結局他チームを出し抜くのだ。例えば打者の能力を一番評価できるのは出塁率と長打力で四球を選ぶ能力に長けた選手を優先することで少ない投資で多くの勝利を得ていく。今はドラフトのシーンを読んでいる。とにかくなんだかスカッとするんよ。
まだ半分ほど読んだだけだが、大谷のOPS(出塁率+長打率)がナ・リーグ1位だというのも納得できるし、ドジャースのフリーマンが結構四球を選ぶなぁと思っていたらだからこそいい打者なんだと納得出来た。また中南米の選手が悪球に手を出し三振をよくすると思ったら彼らは子どものころから積極的に打つことを指導者に優先して教えられているからーなんてトリビアもこの本で知った。いやはや、TVやネットでメジャーリーグ中継を見るだけじゃなくて本まで読み出して、ますます沼にハマっている私であった。
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