2025年11月27日木曜日

詰め将棋5手詰め問題

今年9月21日のこてる日記は「『こども詰め将棋入門』やってみる」というタイトルで珍しくも詰め将棋(詰将棋)の話題だった→https://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2025/09/blog-post_21.html。さらに同じ9月には江戸時代の伊藤看寿作の詰め将棋作品「将棋図巧」の98番、99番、100番「裸玉」「煙詰」「寿」を紹介したりした。→https://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2025/09/3.html

将棋を指さない私が詰め将棋に挑戦すると日記に書いて以来、トイレの中の棚に「子ども詰め将棋入門」を置いて1手詰め24問、3手詰め24問を済ませ、この前5手詰め24問を無事終えた。1手詰めは全問正解、3手詰めは3問間違った、5手詰めは多少時間がかかるも間違いは4問だけだった。詰め将棋が得意な人からすればそんな短手数を間違うなんてと笑うかもしれない。しかし5手詰めなんて生まれ初めて解く私にすれば頭の中で駒を動かして考えるだけでも大変なんだ。故米長邦雄に「江戸時代の名作詰め将棋本「将棋無双」100題「将棋図巧」100題を自力で解き切れれば将棋プロになれる」という有名な発言がある。そこで、レベルは天と地ほどの差があれど、私も正解を見つけるまでは絶対に答えを見ないってことで挑戦した。

それでこの本の最後はチャレンジ問題といって7問が残っていた。その第1問は5手詰めで↓のような問題だった。詰め将棋が得意な人はここで考えてみてもいいかも。

この問題、すでにヒントが5手詰めとあり、しかも持ち駒が「角、金、銀」とあるからそれを1手ずつ打つだけだから簡単なはずと思った。さらにこの問題図の下に子供用らしくマンガでヒントが出ていたのだ↓。
これによると詰め上がりは駒台から金を打って終わりということだ。まあ詰め将棋の最後は金で詰むことが多いってのは初心者の私でも知っている。ここまでヒントを出されて解けないはずがないと思ってやり始めたのだが・・。

初手は角か銀を打ち王手をかける、なので打つ場所は5、6ヶ所しかない(ちなみに将棋の場合は「指す」と言うが、駒台からの手なのでこの場合は「打つ」でよい)。真っ先に考えたのは4筋に角を打つ手(4一角や4五角)だった。しかしうまくいかない。1日目は分からず2日目のトイレの中でいきなり3四のところに角か銀を打つのも考えたが駒を損してしまうと5手では詰まない。トイレ中だけにうんうんと考えてもなかなか正解が出てこない。そのうち本当のウンも出ていったん終了だ。3日目の今日、「ここは初手は『3二銀』しかいない」と断じ、残りは角をどこに打てばいいかだけを考えた。3二銀と打って玉がその銀を取ると4一に角を打ち、玉に角を取られても金を4二の打てばいわゆる頭金できれいに詰む。玉が1三に逃げるのは2三に金を打てば3手で詰んでしまうが、角が余るので詰め将棋としては正解ではない。詰め将棋は後手側もできるだけ長手数で逃げなければならないという決まりがあるし、先手側は詰め上がった時に駒台に駒が余っていけない決まりもあるから実戦と違いその図は不正解だ。

となると、後手側は2四玉と逃げるしかない。次手はヒントから角を使うわけだから私は3五角とやって3四玉、そして最後4五金で詰みと思った。もう一つ1三角も考えた。しかしこれは相手の香か桂で角を取られてしまうのでねぇ・・。間違いがないか考えた上で次ページの正解図を見た↓。

ええーっ。1手目の3二銀はやはり正解だったが、3手目の角は1三に打つのが正解だった。「この手が見つかればたいしたものだ!」とあり、それも一応考えたけれどねぇ。となれば続く金はどこに打つか、上の図を見れば簡単だ。3五金である↓。
はあ・・3日考えて正解を出せたと思ったのに不正解とは。私の詰め上がり図では4五の金を玉が取れば3五の角は横には動けないので当然詰まない形だ。なんとそれを私は角で取れると勘違いしていたのである。アホやねぇ。

かくしてチャレンジ問題1問目は3日も考えたのに解けなかった。だが、米長邦雄の言う詰め将棋の効用を真に受けてあの羽生少年は何年もかけて解き切った。その時に少年は気づいたそうだ。「あれって正解を出すのが目的ではなく、常に将棋のことを頭の中に入れておく状態にするということだったのだ」と。自力で考え考え抜くことで将棋の力が醸成されるってことなんだ。私もつたない頭を使うことで将棋力が徐々に付いてくるのかも。今回のように角のような大駒をただ捨てるだけの手が正解になるなんて最初は思いつかない。詰め将棋にはそんな手が意外に多いらしい(この本の冒頭にそう書いてあった)。

そんなわけで残り6問。次の問題は↓だ。

今度も自力で正解出すまでは決して答えは見ないぞー!

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