金曜は大学からの非常勤Drが日勤から当直までを毎週してくれている。ところが、そのケイブンDrが昨日連絡が入って、体調悪く調べたらインフルエンザA型だと判明したという。それで、誰か代わりに当直する必要があり、私が担当することになった。ちょうど翌日土曜は仕事が入っていなかったし、用事も入れていなかったしー。
最近の当直は幸か不幸かあんまし忙しくないことが多い。今夜もそうだった。一例だけ、霧島地区から「てんかん発作らしい患者さんが外で倒れたが今は意識がある」という連絡が入り、当初は当院のかかりつけというから受け入れる気もあった。しかし、担当するのは脳外科系のDrの方がいいし、それに地区外だし、詳しくカルテを調べると、当院のかかりつけでは全くなく鹿児島市内の脳外科病院のかかりつけであった。以前も発作で当院に救急車で運ばれたことがあり、数日脳外科Drが診療に当たっただけの人だった。まずは霧島地区の医療機関への搬送をと連絡しその通りになった。ふう。
そこで今夜は日頃やろうと思ってもなかなかやる気の出ない「お仕事」を少しでも片付けようと思った。医師会や学会のホームページでのアカウント変更やネットでの講演視聴などだ。特に「第5回医療事故調査・支援センター主催研修」のネット視聴は配信期間が2024年11月11日~2025年2月25日までとなっており、休みの日などに「いつかやろう」と思っていたが既に1ヶ月以上を過ぎていた。これは医療事故調査制度の研修の一環で院長のお仕事でもあり、料金も既に支払っている。講演は計4講演で3時間近くもあり、しかも途中途中にキーワードが示され、全部でその3つを視聴後のアンケートに正しく答えないと受講証をもらえないという。で、最初の講演を聴いていたのだが・・椅子の背もたれが気持ち良くてハッと気がついたら40分ほどの講演は終わり、1つめのキーワード確認を出来ずに終わった。この講演ビデオは巻き戻しや早送りは出来ない仕組みで、キーワード確認するにはまた最初から視聴する必要がある。げぇ〜。それで次の講演からちゃんと視聴し、最終講演もしっかり聞いて2つのキーワードをメモした。で、最初の講演を再度聴き直しようやく3つのワードを確認出来た。とまあ、無事にアンケート送信出来たわけだが、4つの講演はどれも貴重で役に立つものであった。特に、一人だけ被害者の立場からの講演が私には身に染みた。20年ほど前に母親を手術ミスで亡くした講演者は被害者意識丸出しではなく、当事者としての率直な気持ちやそもそもなぜにそんな医療事故が起きたのか、そして今後こうしたケースをいかになくすべきかという観点からの話で素晴らしかった。具体的な内容は書かないが、その医療事故が起きた後にも同じような死亡事故がその医療機関で起きたという点、その当時は医療事故なのにそうとは捉えていないという当事者の意識(特に医師側)もあった点は医療事故への真摯な取り組みが必要であると再認識させられた。
ともかくも急な当直ではあったが、家にいるとついつい後回しにしがちな仕事をやろうという気になったし、日中の事務仕事もある程度片付いたしで、予定外の業務も捉え方一つでいい風になるってことだ。それに自分だっていつ都合が悪くなって誰かに代役を頼むことだってあろう。代役、代診は人のためならず、自分のためでもあるってことなんよね。
0 件のコメント:
コメントを投稿