このあとに登場したのは小学6年で野菜ソムリエの資格を持つ男子が東大生99人を相手にかなりの難問早押しバトルを繰り広げる。それも結局勝ってしまうからイヤハヤだ。これら小学生に共通するのはそのオタクぶりだ。好きな物に関しては徹底的にやり尽くしたいというオタク気質をそのまま伸ばしてあげること、それがいいことだという社会的な受け入れが今はあるのだろう。魚好きが高じたあのさかなクンなんかその典型と思う。TV東京のオタク番組「TVチャンピオン」で何度も優勝しタレント活動も続けながら今では立派な魚類学者としても社会的に認知されている。
囲碁の井山裕太や将棋の藤井聡太なども囲碁将棋の超オタクが高じて超一流プロになったとみることが出来る。彼らはすでにプロ組織があったから良かった。せっかくの才能も生まれた国がプロもなにも囲碁将棋がない国だったら少しお勉強が出来る凡人だったかもしれないのだ。この手で懐が深い国といったらやはりアメリカだろう。大人になったいろんな変人奇人がごろごろいる。オタクが生きやすい今の日本も余裕のあるいい国といえるかも。
そんな中、さかなクン(本名:宮澤正之)のWikipediaを調べていて驚いたのが、父親が囲碁のプロ棋士宮沢吾朗(宮澤吾朗)九段だったこと。へーーえ。一般にはあまり知られておらずタイトルを取ることは出来なかったけれど、石田芳夫、武宮正樹、趙治勲、小林光一らを輩出した木谷實一門の棋士で、戦いの棋風で見ていて面白い碁を打ちアマチュアには人気のある人だった。弟子捜しで北海道を訪れた木谷實が11歳の宮沢の打ち碁を初めて見た際、「久しぶりに尾のハネ上がった鯛をつかまえた」と言ったという逸話は有名で私も知っていた。ただ彼は、プロの碁打ちには成れ三大リーグに入れるなど一流にはなれたが、超一流というまでにはなれなかった。しかし同じような気質をもった息子はオタク振りを別の分野で活かし超一流になれた。木谷實は呉清源とならび昭和前期を代表する超一流棋士で「鯛のしっぽ」と宮沢少年を評したのは後のことを思えばなかなかに感慨深いではないか。うん。
0 件のコメント:
コメントを投稿