2025年12月17日水曜日

「命の恩人です」と言われて

60歳代の男性で膵臓の検査を他医から依頼された患者がいた。今日、MRCPというMRI検査を行ったところ、結果はそれほど心配するほどのものではなかったので「治療の必要はなく、腹部エコーで1年に1回くらいのフォローアップで十分です」と説明をした。

その患者の病歴を見ていたら2021年に「胸部大動脈瘤解離で天妖怪病院へ紹介、治療」とあった。うん?なんか記憶あるぞ。カルテを見ると私が最初に診察しCT検査で診断、緊急の治療が必要だと救急車呼んで鹿児島まで付き添っていた。私が救急車に乗ったのは何度もあるけれど、記憶にあるのではそれが最後だった。こてる日記にも当然のように話題にしていて、「何年ぶりかに救急車に乗った」と書いてあるくらいだから滅多にないことだった。→2021年6月16日「救急車に乗った」https://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2021/06/blog-post_16.html

「へーえ」と思い、「写真」アプリでその日を検索すると、出てきた。救急車に乗る前、移動中の患者の様子(痛がるため鎮痛剤の注射も指示していた)、天妖怪病院に着いた時など何枚かあった。検査結果説明も全て終わり、後は見送るだけだったが、せっかくの縁なので「4年前の大動脈の病気の時に救急車で付き添ったのは私でした」と教えたら、患者本人は全く記憶がなく「痛みでそれどころではなくて・・」だったとのこと。隣の妻が「そうでしたかー、その節は本当にありがとうございます。助けていただいてー」と感謝し、パソコンの写真を見せると、「ぜひその写真をスマホで撮らせて下さい」と言ってきた。最近は画像データをスマホで撮りたがる人が多くなったな。私は「どうぞどうぞ」と撮らせ、ついでにいっしょに写真を撮りましょうと3人で記念の写真まで撮った。

妻の話では「緊急手術は夕方からになり、終わったのは午前2時ごろでした。大動脈にステントグラフトを入れる手術だけでなく、心臓の右側の血管もつまりかけていて冠動脈バイパス手術も同時に行った」んだとか。ひえぇぇ、やはり危なかったんだ。実は返書にもそう書かれてあったが、私はすっかり忘れれていた。無事退院してからは非常勤の循環器内科のイキナリDrがずっと外来で診てくれていたので、私は全くタッチしていなかったせいもある。

「先生は命の恩人です」なんて言われて気分悪くはないが、実際に恩人なのは初期治療をし、その後のアフタフォローをしている循環器外科と循環器内科の先生たちだ。私は最初の道しるべを示して上げただけである。まあその案内が間違っていなかったから感謝されているのか。ならばそのお気持ち、有り難く頂戴いたしますぅ〜。

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