もう呼吸困難の発作はなくなり、嗄声と咳のみだ。いやー10日以上も苦しむとはねぇ。そもそも喉頭炎は完全に治るまで長引く傾向もあるようだ。で、咳のしすぎで腰痛も起こしている。腰痛というより背部の筋肉痛でカールに湿布を貼ってもらった。結局そのまま床寝してダウン。未明に覚醒というお決まりパターンになった。
今日は外来業務で先週までと違い、発声が出来るので診察がしやすかった。まったくこの前は患者との会話や診察がよく出来たもんだよ。
さつま川内の知り合いの猟奇Drが診察に来て、胃カメラもすることになり、その時だけは内視鏡室に行き検査をした。それでも12時半の定時に終わったので久しぶりに水曜日の昼休みを取ることが出来た。
そうだ、昨日夕方のタクミDrの入院患者の大腸内視鏡の様子を書くつもりだったんだ。新鮮な下血があるとのことで大腸内視鏡になった。タクミDrが「直腸から出血しているのはわかるが出血源がはっきりしない」というので急遽交代し観察した。ぱっと見、癌や大腸炎がないのは分かるので残るは急性の直腸潰瘍出血が考えられる。しかし、典型的な潰瘍所見がない。でも直腸の一部からの出血なので絶対に出血源はあるはずと踏んで私は観察を続けた。で、やっぱりあった。しかも動脈からで湧出性&噴出性の立派なやつだった。「うわー、こんな出血をするのもあるんですか」とタクミDrは驚いていたが、たまーにあるんよ。胃で言えばデュラフォイ型潰瘍出血と似ている。潰瘍らしい潰瘍を作らずに露出血管が粘膜表面に出てのいきなり出血パターンだ。↓は噴出直後の様子。
さらに動画でどうぞ↓。肛門にかなり近く、止血法はクリップが一番安全で有効だ。2個目のクリップでしっかり止血出来た↓。この患者さん、ヘモグロビンが13g/dLから7g/dLまで急減していた。わずか1、2mmの血管からの出血でこれだけ失血する。動脈性の出血は怖い。それをわずか1cm長のクリップ一つで止血し助けることが出来るのだから内視鏡治療ってすばらしい。
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