メジャーリーグのレギュラーシーズンも明日で全162試合が終わり、日本時間の10月1日からポストシーズンが始まる。なのに、ア・リーグ、ナ・リーグともにまだポストシーズン進出チームが半分くらい決まっていないという事態になっていた。両リーグともに全15チームのうち6チームまでがポストシーズンに進出出来て、内訳は東中西の3地区の優勝チームと残りがいわゆるワイルドカードで勝率の上位3チームが生き残れる。それが残り2試合しかないのにア・リーグは東と中の両地区の優勝がまだ決まっておらず、ナ・リーグはワイルドカードが決まっていない。こんなに切羽詰まった時期までポストシーズン進出チームが決まっていない年もめずらしいが、そのためレギュラーシーズンの消化試合が少なくなり最後までファンにとっては楽しめるってわけで、これってメジャーリーグ機構のよく考えられたシステムによる恩恵だろう。
今日のドジャース対シアトル・マリナーズ戦は両チームともすでに地区優勝が決まっていていわば消化試合だった。大谷は休養で試合に出ていないしお互いのチームも先発投手が調整投球をしてブルペン投手らが交互に投げていた。だからドジャース戦より他の熱く鎬(しのぎ)をけずるようなゲームを見たくてSPOTVNOWでア・リーグのクリーブランド・ガーディアンズ対テキサス・レンジャーズ戦をネット視聴してみた。
ガーディアンズは残り2試合のうち1試合勝てば少なくともポストシーズンには行ける。しかし2年前のワールドチャンピオンのレンジャーズはもう進出の望みは絶たれている。だからレンジャーズにしてみれば勝っても負けても特にどうってことない試合だった。しかし真剣だったのよ。これって将棋の今は亡き米長邦雄の名言を思い出した。それは「将棋の対局でタイトル戦などより大事な対局がある。それは相手には昇級が掛かっているが自分には消化試合の対局だ。勝っても負けても自分には関係ないかもいしれないがその対局こそ真剣に臨むべきである」というものだ。今日のレンジャーズの立場がまさにそうだった。
試合は2対2で9回の裏ガーディアンズの攻撃に入っていた。2アウトランナーなしだったのでこれは延長タイブレークに入るかと思ったら、レンジャーズ投手はフォアボールを出してしまった。たったこれだけでホーム球場の観客から歓声が上がる。そして次打者が平凡なレフトフライかと思いきや、ポテンヒットになった↓。
これで2アウトランナー3塁1塁だ。レンジャーズ側は選手、監督がマウンドに集まり、次打者を敬遠し満塁策をとった。ふむ、投げるの左腕だし右打者を歩かせ次の左打者と勝負ってのは守りやすさからもありうる策だ。ドジャースも9回や延長の場面でよくやる。結果リリーフが打たれてなんてのがこの9月は多かったが・・。じっと固唾を呑んで見ていたら・・予想外の結果がー。動画&写真↓をどうぞ。
いやはや、満塁からは四球で押し出しってのはあるがまさか死球とは!当てられた方は死球どころか勝利の大生還球になり球場内は大歓声に包まれた。実はガーディアンズがポストシーズンに行けるなんて8月から9月始めにかけて、私も含めてほとんどのファン、メジャーリーグ関係者が思っていなかったはず。ア・リーグ中地区はデトロイト・タイガースがそれまで絶好調で2位になんと15.5ゲーム差を付けていて9月2日の段階でも11ゲームも離れていた。それが今日でタイガースとならんで同率首位だよ。このまま同率首位ならタイブレーカーを保持しており大逆転優勝となる。タイブレーカーとは同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利でガーディアンズがタイガースに直接対決で上回っているので有利なんだ。これは過去最大の逆転劇になるらしい。
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