2019年2月20日水曜日

専門外はお任せに

当直明けのその1時間眠れたのは良かったが、午前8時過ぎに来た高齢男性患者でまた忙しくなった。当院初受診の人で、明け方の5時半頃トイレで急に片方の肘から下がしびれて痛みもあるという。良くならない上に冷たく肌の色も悪くなったためにうちに来たと。片方の脈はしっかり触れるのに反対の脈は全く触れない。うーむ、これは自分の患者じゃないわ、きっと血管系の急な異常を来している。私には午前9時からは子宮頚癌のスメア検査、内科外来も控えている。ちょうど都合のいいことに今日水曜は循環器内科の「子作り」Drが来る日だ。医局にいた彼女にぜひ診てチョーダイとお願いし快諾してもらった。きっとMRIで血管の急な動脈塞栓などないか調べるはず。

その後、外来の合間に電子カルテで確認すると、心電図で心房細動があるのを確認し、MRIはせず即循環器専門の鹿児島市内の病院へ救急転送していた。ここでチマチマ検査をするより治療の出来る病院へ早く送るべきってことか。救急車で付いて行き帰って来た看護師のリバサイシ君によると「腕の動脈が完全に詰まっていたそうです」とのことで、そりゃ急がねばならなかった。何もしなければ腕が腐って切断なんてことにもなりかねなかった。

何でも自分で診ようとせず、任せて良かった。任された先生もさらに他院の専門の先生に任せた。その先生の名前を見たら田秀Drで20年以上前沖縄の病院で私の部下だった。今じゃ循環器の偉い先生になっておられるようだ。巡り巡ってめでたいことよ。

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