2026年7月10日金曜日

有名人と病気

最近、新型コロナの話題はとんと聞かなくなった。ここ数ヶ月の青雲会病院で検査したコロナの新規発生は数えるほどしかない。それが今日、眼科の職員に一気に3人も発生した。どうも担当医師が2日くらい前から風邪気味で、今日など診察も出来ないくらいゲホゲホとしているとのこと。看護師など2人も発熱があり、医師からうつされたのは間違いない。となれば今日は眼科は休診だ。明日土曜は眼科は元々休診日だが、日曜は月1回の眼科当番日に当たっているがどうする?「それはもともと院外の医師が来る予定なので休診にはなりません」だって。それは良かった。まだまだ油断できないね、新型コロナも。

そうそう、昨日の韓ドラで書こうと思っていた話題に臓器移植がある。「エージェント・キム: リアクティベーティッド」と「悪縁(アギョン)」には違法な臓器移植をしているシーンがあった。借金の方に「1ヶ月以内に借金を返さなければ臓器をもらう」と登場人物を脅すだけではなく、「悪縁」では実際のその様子を見せていてエグかった。韓国では臓器の売買が闇で横行しているのかな?

しかし日本でもつい先日、違法な斡旋をやってカンボジアで腎移植を行わせた業者が逮捕されていた。レシピエントは70歳代男性でドナーはカンボジアの20歳代の女性だったらしい。その悪徳業者は数年前にベラルーシで同様のことをやり逮捕されて出所してすぐに別の案件に取りかかっていてまた逮捕だ。懲りないねぇ。まあそれくらい金はあるが臓器が足りなくて困っている患者がいっぱいいるってことだろう。

そして2日前のこと、私が診ていた肝移植希望の患者さんが肝不全、肝性脳症、出血傾向悪化で亡くなった。この人はドナー待ちではなく、親族から生体肝移植予定であったがいろいろな条件をクリアするのにあと1、2ヶ月は期間が必要だった。残念ながらそこまで持たなかった。まあ症状と検査データでは結構シビアだったので、実際に移植術を行うまでには至らなかったかな。

生体肝移植といえば思い浮かぶのは政治家の河野洋平だ。C型肝炎から肝硬変になっていたところ、息子の河野太郎から2002年に肝臓を移植してもらい今年2026年まで生きた。89歳没だからほぼ天命を全うした。肝移植の成功例として長く記憶に残るだろうな。
こうした有名人の有名な病気とそれを克服したケースは日常の臨床上かなり役に立つ。以前、心臓が専門の田原坂先生が「長嶋茂雄さんはありがたいわぁ。心房細動の治療に抗凝固剤がいかに必要かって説明する時に長嶋さんの名前を出すとみんな分かってくれる」とかつて言っていた。私も潰瘍性大腸炎の説明と治療開始時に「一生付き合っていく覚悟が必要です。調子いいからといって勝手に止めたりしないように。でもそんなに心配は入りません。この病気の有名人がいますが、誰か知っていますか。安倍元総理大臣です。この病気になっても総理大臣だってやれるんですから」と言うと、みんな一瞬かもしれないが顔がほころぶのだ。逆に新型コロナが始まった頃、志村けんの死亡はやややっかいだった。あの志村けんが・・と必要以上にこの病気が恐れられ、過敏反応が起きるほど大きな社会現象になっていった。世に名をなした有名人さんたち、例え病気になってもいいケーススタディになってください。あなたは自分が思っている以上に世の中の人たちへの影響力があるんですから〜。

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