2026年5月5日火曜日

刑事コロンボ「忘れられたスター」

朝早く目が覚め、特に予定が入っていない日ということもあり、録りだめビデオを見ることにした。どんどん消化していかないといつの間にかハードディスクがいっぱいいっぱいになってしまうから〜。

まずは昨夜のワースポ&MLBだ。大谷が好投したのにドジャースがまた貧打に泣き1対2でアストロズに敗れてしまったため、今一気分良く見られなかった。録りだめビデオは私は曜日別に分けて保存している。土曜日は「刑事コロンボ」のNHKBS放送分がたくさん残っていた。最近の放送回はデジタル処理がなされているようで以前より画質が良くなっているのでうれしい。コロンボ作品はこれまでも何作か視聴後感想を日記ネタにしてきた(2016年2月18日「ロンドンの傘」、2025年1月26日「二枚のドガの絵」、2025年5月10日「溶ける糸」)。

今日はその中で第32話「忘れられたスター(米では1975年9月14日初放送、日本では1977年1月3日初放送)」をセレクトした。
何十作品もある中でなぜそれを選んだのか。刑事コロンボには毎回犯人役として往年のスターが登場するのがお約束である。今回はそれがジャネット・リーだったんだ。ジャネット・リー?おそらくこの女優の名前を聞いてピンとくる人は少数派かもしれない。しかし私は忘れない。ヒッチコック作品の大ファンの私が、彼女があの「サイコ(1960年)」でシャワー室で惨殺される悲運の女性役だったのを忘れるわけがない。↓は「サイコ」でジャネット・リーが現金を横領し不安げに車で逃げるシーン。「サイコ」は白黒映画だがここではカラー化された画像を出した。
タイトルから予想されるようにかつての映画スターが昔の栄光を忘れられずにいるというのは見る前から察しがついた。概要を書くと、引退寸前のミュージカル・スターである女性(ジャネット・リー)がミュージカル映画の名場面を集めた番組が大ヒットしたことで、再び脚光を浴びる。これを機に彼女はブロード・ウェイでミュージカルを公演する計画を立てていたが、引退した医師で資産のある夫に出資を断られたため殺害を決行したのである。リーは「サイコ」では実年齢33歳、このTV映画では48歳ということだが、50歳以上には見えた。
しかし、往年のスターという役柄がぴったりで、後半にはミュージカルの練習風景が出てくるが、実際に若かりし頃ミュージカル映画に出ていただけあって実に様になっていた。そしてそのミュージカル映画「ウォーキングマイベイビー(Walking My Baby Back Home)1953年」を自宅の試写室で映画フィルムで鑑賞するのが趣味というのが、実はアリバイ作りに利用されていて・・というストーリーだ。ちなみにこの映画、実際にリーが主演したミュージカル映画だった。最初、ちょい見していったん見るのを止めようかとも思っていた。1時間40分近くとコロンボ作品の中ではやや長めだったしー。しかしなかなかテンポも良く、ついついやめられず、とうとう最後まで見きってしまった。

見終わっての最初の感想は「いや〜、これコロンボの中でも名作なんじゃないかぁ」だ。コロンボが自殺で片付けられそうな事件の矛盾点を突くところもよどみがないし、アリバイを崩すところも映画フィルム鑑賞(まだ放送当時はビデオデッキが普及していない)で起きがちなフィルム切れの修復から証明してみせるしー。さらにリーをサポートするかつての共演者の存在もいい。そして最後コロンボの取る行動もシリーズ中唯一のことで、それは犯人を逮捕しないのである。ラストは↓でリーが「ウォーキングマイベイビー」を見てうっとりとしているシーンで終わり、余韻が残る。うーん、よく出来ている。
ジャネット・リーは「サイコ」では主人公かと思いきや実はそうではなかった。この「忘れられたスター」では主役はコロンボも、なんといっても彼女の魅力が最大限活かされた作品だった。

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