特攻観音に行くのは久しぶりだ。桜並木は道路からもよく見える。広場にシートを張って七、八分咲きの桜を眺め、買ってきた茶美豚のとんかつ弁当を食べた。
ここにも外国人観光客が来ていてみな写真を撮っていた。と、カールが彼らに話しかけられ、中国語で「写真を撮って」と頼まれた。え、とまどうカールに向こうが「あ、日本人」と気付き、カメラを引っ込めた。同じ台湾の観光客と思ったらしい。台湾や中国の国民性かしらないが、彼らは写真のポーズに熱心だ。台湾人は結構な年配の人でも写真家に頼まれてするようなポーズを恥ずかしげもなくやる。日本人も真似たらと私は思う。バカの一つ覚えみたいにピースするか、ただニコッとするだけじゃ後から見た時につまらないしね。
しかし台湾人、みんなサングラスを掛けていた。写真撮る時は外したほうがよさそうだが・・。
花見のあとはあこネーサのいる老人ホームへ向かった。以前なんどか訪問しようとしたが冬はインフルエンザ対策のため面会禁止の時期が長く、やっと今日、園内に入ることが出来た。母は今日の花見が中止だと午前にちゃんと連絡を受けたはずなのに、悲しいかな「チエコンさんが来ない。待っているのに」とやや不機嫌で、短期記憶力の喪失の影響だ。久しぶりに会うチッチのことを教えるとその時は分かるのだけどしばらくするとまた同じ質問が出る。また自分の言いたいことについては5分おきに同じ話題が出てくる。それに自室の家族写真が数枚入った額が伏せられていたのでちゃんと見えるように戻すと、「泥棒がいてね、(それを)取りに来るのよ」と心配そうに言うのだ。だから伏せていたのか。ううむ、記銘力低下や妄想は致し方ないかな。
ここのホームは食べ物の持ち込みは禁止なんだが花見用に持って来た上等なかるかん菓子をこそっと与えた。すると、「うわー、美味しいがぁ」とパクパク食べてくれた。どうしようかと迷ったが持って来て良かったヨ。ホームの食事はだけでは楽しみが少ないだろう。たまにはこうしたのもいい。今日は母は「花より団子」だった。
夕方、今度はカールの母ギボヒサコの誕生日祝いを天文館の中華料理店「一個棒」でした。正確には誕生日ではないのだがみんなの都合がよく店が開いているとなると限られてくる。今日はまるで季節外れの母の日だったよ。
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