さよなら、りおん

 日曜日だが病院日直、しかも当番日である。午前は発熱外来もある。ただしこれは別の担当Drが行う。当番日はカワゼンDrとのコンビで主に内科系を私が診る。と、いきなり吐血の救急患者が来て緊急内視鏡になった。内視鏡室の佳及Nsを呼んで胃カメラをした。幸い止血処置が必要なケースではなかった。冬場は吐血下血患者が少しだけ多くなる気がする。私の出番やぁ・・。

コロナ検査が昨日から非常に多く、というのも保健所からの要請があったからだ。あちこちの団体に一人でも発生者が出ると途端に検査件数が多くなる。幸い今日は要請された人からは陽性者は出なかった。

1月始めにしては入院患者が意外に少ない。今日は肺炎がらみの患者2人が入院になった。これから徐々に病床は埋まっていくだろう。そうそう、インフルエンザ患者がまだ発生していない。例年1月2月の当番日はインフルエンザの患者であふれかえるのが常なんだがー。コロナとの同時多発が当初は危惧されていたが、この調子だと例年にないインフルエンザが稀な年になるかも。

夕方はちょっぴり心を病んでいる男性の診察もあった。身の不幸を嘆き目の前で泣き出すんだ。「親もいないお金もない家には暖房もない。いるのは3匹のネコだけ・・」と言うから「うちにもネコがいる」とゲンちゃんの話題に持っていった。さらにヒトミンチョのところの「りおん」ちゃんが昨日満10才10ヶ月で亡くなったことも。りおんは2年半近くの闘病生活だったが、最期はヒトミンチョの側で静かに息を引き取った。兄弟の「そらん」ちゃんといっしょに生まれ、雨の中捨てられ死にかけているところをヒトミンチョに保護され、その後元気に育っていたのだが・・。

↑黒が「りおん」白が「そらん」。↓保護されてまだ10日くらいのころ。

↓2年前のりおん。この頃すでに拡張型心筋症を発症していた。

この2年間何度も危機を脱してはいたが寿命だったのだろう。その男性患者のネコもみな保護ネコだという。ネコがいるだけでもいいじゃないですか。大事にしましょうねー。

私も帰宅してゲンちゃんをなでなでし大事にしようと思ったことだった。