2025年9月10日水曜日

患者を救え

水曜日は外来&救急担当日、そんなに忙しくない日もあるのだけれど、今日はそうじゃない日ていうかよくある水曜日だった。

前日当直の脳外科Drが救急入院させた内科系患者2人を私とダヒロDrとで1人ずつ受け持った。どちらも肝胆膵系の疾患で重症だ。ダヒロDrも外来担当で、私はさらに午後は定期の会議2つがあり、午後にはめまい症の救急患者が来た。他に近医からの内科紹介患者もいてどうにか夕方17時ごろに一段落したかと思いきや、内視鏡室から「こてる先生、レントゲン室に来てERCP手技を交代してくれませんか」との依頼が来た。「はあ?」と思ったね。

担当していたのは今日の内視鏡担当ではないダヒロDrだった。今朝受け持った患者さんが総胆管結石で急性の胆管炎を起こしていて今日中に処置が必要だ。非常勤の内視鏡担当Drらはもう帰ったか帰る頃でダヒロDrが内視鏡を握っていたのだが、胆嚢は切除済みでしかも胃や十二指腸の位置が通常とは違っていて1時間近くチャレンジするも十二指腸乳頭にすらアプローチ出来ていないという。

検査着に着替えることなく放射線防護のエプロンを掛け、私が代わりに内視鏡を握った。やってみるとやはり挿入と観察が困難だった。しかし私は簡単に諦める方ではない。30分さらに1時間近く経とうとする頃、どうにか十二指腸乳頭までたどり着いたが、内視鏡の位置からして総胆管内にカニューレを挿入出来そうになかった。私が四苦八苦している時、ダヒロDrは患者家族に病状説明をし次の手を打っていた。

とうとう私も諦めた。検査開始から2時間以上を経過し患者もスタッフもへろへろだ。その間、ダヒロDrは家族に説明をし外科に急遽対応を依頼していた。なんと、今夜開腹手術で総胆管結石を排石することになりそうという。本来なら手術は明日あたりが妥当だが、明日も2件手術が入っているそうで、それ以降は胆管炎が悪化する恐れもあり、大変だが今夜決行となったようだ。いや、内科もそこそこ大変だけど外科の先生方には頭が下がります。

翌朝、結果をみると、手術はうまく行き、立派な総胆管胆石が何個も摘出され、感染源である膿汁も出てきた。Tチューブという胆汁排出用の管がしばらく腹部に残りまだしばらくは入院は必要になりそう。それでも各科Drやスタッフの協力のおかげでおそらくは無事に済ませられると胸をなで下ろしたことだった。ふう・・。

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