2024年10月31日木曜日

ワールドシリーズ優勝

朝から自宅でネットでは学会のライブ配信を見つつ、TVではワールドシリーズ第5戦を見ていた。序盤からヤンキースはジャッジの2ランホームラン、続くチザムもホームラン、さらに3回にはスタントンもホームランと0ー5と昨日に続いて今日もヤンキースの日かと思われた。特にジャッジのホームランの時はヤンキースファンの万歳とジャンプでスタジアム全体が揺れること!4回まではヤンキース先発のエース、ゲリット・コールにパーフェクトに抑えられてもいて「こりゃ今日は負け、明後日の第6戦で山本由伸に頑張ってもらいしかない」と思ってTV画面への集中力を無くしかけていた。

で、忘れていた歯磨きをしてチラッとTV画面を見ると、なんと1アウト満塁で大谷翔平が打席に立っているじゃない。まだ5回表だ。ここでホームランでも出れば4ー5と一気に勝負形になる。学会画面は置いておいて、TV画面に集中した。しかしなんで満塁になったのか、状況を知りたくてビデオを逆戻しにして回の最初から見直してみた。キケ・ヘルナンデスの初ヒットはいいとして、次のエドマンのセンターライナーをなんとジャッジがポロリと落としノーアウト1、2塁になった。そしてラックスのショートゴロも3塁への送球がワンバウンドになりアウトがセーフになった。本来なら2アウト1塁にしかならない場面での大谷だった。ここで三振チェンジが妥当なところだったのだ。

しかしそれでも2アウト満塁で打席にはベッツ、どうにかなるかと思ったらボテボテの1塁ゴロで「あーあ」と思ったら、あれ?なんでピッチャーも1塁手もベースに向かわないの?ベッツが1塁を駆け抜けセーフ!その間に1点が入った。おやおや。解説者も指摘していたがここはコールが定石どおり1塁に走ってボールを受けてアウトにすべき場面だった。例え間に合わなくても、そうしなければならない場面だった。ただ、それでもまだ1ー5のヤンキースリードでドジャースには厳しい状況は続いている。ただNHKBSの解説は元日本ハムの田中賢介でコールがチームや自分のミスで集中力をなくしているため投球がさっきまでとは違うと指摘していた。すると、このシリーズ乗りに乗っているフリーマンのしぶといセンター前ヒットで2点が入り、続くテオスカー・ヘルナンデスもコールに押されつつも打ち返し、センター越えの2塁打で2点追加、あっという間に5ー5の同点になった。おお!

もうヤンキースタジアムの雰囲気は、ヤンキースが犠牲フライで1点を取るも前半とは真逆で静けさと緊張感が漂っていた。コールは6回も7回も前半のような投球に戻りドジャース打線はまた苦労し始めていたが、四球をきっかけにとうとう交代となり、案の定ここからドジャース打線は塁上をにぎわし始めた。ヤンキースは救援陣がドジャースに比べやや手薄でホームズやウィーバーもポストシーズン10戦目以上となっている。ドジャースはホームランは打たなくてもつないでつないで最後は犠牲フライで2点をもぎ取って7ー6ととうとう逆転した(大谷が満塁でキャッチャーの打撃妨害にあったのは少し残念ではあったが)。ここでようやくこの試合は勝てるかもと思った。ただ投手がほとんど残っていない。最後は一昨日先発し勝利投手となったビューラーのスクランブル登板で9回裏を抑え、とうとう優勝、やったね!

ヤンキースは先発投手力では上回っていたが、守備面でドジャースにやや劣り、攻撃面では下位打線が弱くその辺りがドジャースより劣っていた。ポストシーズン開幕時にドジャースは初戦のパドレスに勝てさえすればワールドシリーズ優勝までありうるとの私の予想は当たった。ほんと、毎日ずっとメジャーリーグの試合を見ていればどっちが勝つかはなんとなく素人でも分かるものなんだよね。あと、予想通りというか予想通りでないというか、AKI猪瀬さんの予想はすべて逆張りにすれば正解だったってこと。ドジャース対ヤンキースでは「ヤンキース」と言ってくれて「よし、やったぁ」と思った日本のドジャースファンは多かった(笑)。

いやー、大谷は移籍1年目にしてワールドシリーズ優勝という最大の目標を達成してしまった。私はすぐに来年以降も大谷&ドジャースは連覇を成し遂げていくんじゃないかと思った。今年はやや苦しい状況だったのに優勝したんだから、来年は大谷は投手もするし、資金的に余裕のあるドジャースはトレードでまだ有力な選手を補充するだろう。かつてのヤンキースのように黄金時代を築きそう。早くも来年の予想だが、また当たって欲しいものだ。

2024年10月30日水曜日

野球も検査も負けて・・

うん、ドジャース、第4戦負けたね。しかも4ー11という大敗。 でもこれは前半で相手に満塁ホームランを打たれそこそこリードされた時点で、「今日はおそらく負け試合、ならば二線級の投手出して明日以降に主戦級の投手を温存だ」とロバーツ監督は腹をくくったんだ。ポストシーズンならずともレギュラーシーズンでも幾度もこういう采配は見てきた。それが次回以降に結局ハマる。だから私も冷静に見られた。でも本当にシーズンの終わりが近づいて来ているねぇ。

午後は会議&外来の後、夕方は下血患者の大腸内視鏡を行った。いつもの大腸憩室出血だ。先週入院した高齢女性患者で、すでに2回大腸内視鏡観察するも出血源憩室を見つけられないでいた。今日こそはの覚悟で検査に臨んだ。血液がいっぱい付着していてしかも上行結腸に多くありその辺りに出血源があるとほぼ特定したのだがー。2時間を越えて粘ったけれど出血源は見つけられなかった。一応それらしき部位にクリップを掛けたが憩室出血専門医(?)としては甚だ怪しい結果だ。

明日から始まる消化器病週間学会(DDW)でもこの大腸憩室出血への対策や処置の方法など事前の抄録で紹介されている。憩室出血源発見率は良くて30%くらいというのは相変わらず改善されていないようだが、新しいデバイスも紹介の発表もあるからぞれはぜひ聴いておこう。ふ〜う、今日は帰りも19時を過ぎ、野球も検査も敗北感を感じつつ、明日以降の巻き返しに期待する私であった。↓は今回のものではないが、以前の患者さんのもので、ほぼ同じ所見だ。

2024年10月29日火曜日

またまた3連敗4連勝の考察

ドジャースがヤンキースタジアムでも勝って3連勝、こりゃワールドシリーズ優勝が本当に見えてきたねー。0勝3敗からの逆転優勝はワールドシリーズ100年以上の歴史の中で一度もないからデータ上はほぼ100%優勝出来るってか。ポストシーズンが始まった時にドジャース優勝を予想(最初のパドレス戦に勝てれば)した私としてもちょっぴり鼻が高い。ただ、日本シリーズでは過去3度もここからの逆転優勝があるからまだまだ油断は出来ない。

そんなネット民も多くいたのか、第3戦が終わった直後から「こてる日記」へのアクセスが異常に増えていた。どうやら2年前の記事「3連敗4連勝とは(http://koteru-nikki-2015.blogspot.com/2022/10/34.html)」にアクセスが集中していたようなのだ。164件のアクセス数があった。これは2022年のポストシーズン、ア・リーグ優勝決定戦でのアストロズ対ヤンキース戦でヤンキースが3連敗した時のエピソードを交えて、3連敗4連勝ゲームの考察をしたものだった。そこでも書いているがアメリカでは3連敗してしまうとそこから逆転するチームはほとんどいない。以前からそれが私は気になっていて日本では3回も実現されたのになぜ?と疑問に思っていた。それが2004年のワールドシリーズではなくア・リーグ優勝決定戦でようやく実現した(レッドソックスがヤンキース相手に逆転4連勝)が、なぜ3連敗4連勝が極端に少ないのかはいまだに的確な説明はなされていないようだ。

同じ7番勝負でいうと囲碁界では結構ある。なんと6回もあるのだ。

初めて起きたのは1973年(昭和48年)の旧名人戦(読売新聞主催)でのこと。この年に囲碁を覚えた私はたまたま実家がこの時期だけ読売新聞を1ヶ月だけ購読してこともあり囲碁欄をよく見ていた。当時まだ20代若手の石田芳夫は本因坊を保持し名人とのダブルタイトル目出して出だしから3連勝。まだ初心者の私でも「石田芳夫って強い、名人も絶対取るな」と思っていた。しかし1ヶ月ほど経っても石田の名人本因坊というニュースは飛び込んで来ない。そのころは読売新聞も取っていなかったのでどうなったのかと思っていたら年末の囲碁雑誌で「林海峯(りん・かいほう)、3連敗から逆転4連勝で名人保持」と知ったのだった。いやー驚いた。そんなこともあるのかって。そして、滅多にない奇跡だぐらいに思っていた。

しかし、そうではなかった。1983年から1984年にかけて3回もこの3連敗4連勝が囲碁界において起きたのだ。そしてその全てに韓国出身の棋士、趙治勲(ちょう・ちくん)がからんでいた。老練の棋士、藤沢秀行から逆転4連勝で最高タイトルの棋聖を取ったと思ったら、本因坊戦では林海峯に3連勝4連敗でタイトルを奪われしてしまう。しかし現名人戦(朝日新聞主催)では大竹英雄に3連敗4連勝でタイトル保持と、彼の連勝連敗癖のせいか、3連敗4連勝って珍しくもなんともないって感じになった。趙治勲は1992年にも本因坊戦でライバルの小林光一名人を同様に逆転でやっつけた。

かように3連敗4連勝は個人の勝負資質が相当関与する傾向があると思われ、それと台湾(林海峯)、韓国(趙治勲)という外国籍の棋士が異国(日本)で生き抜くためには簡単に勝負をあきらめるわけにはいかないという事情もあるように思えた。6回中5回が外国籍の棋士によって達成されているのも偶然ではない気がする。大相撲でモンゴル出身の相撲取りがぎりぎりのところで優勝をかっさらうのも勝ちにこだわらないとその世界で生きていけないという点が若干の甘さ、ぬるさが残る日本人よりも勝っているからではないか。

ついでに将棋界での3連敗4連勝はどうだろう。↓の図のように囲碁界に比べこのケースは少ないのが分かる。

私は将棋を指さないのであんまり講釈垂れる身分ではないが、一つには将棋の先手後手の勝率の差が少し影響しているのではないかな?そもそも実力が全く五分だとしても3連敗や4連勝は確率上一定数あることが分かっている。将棋の場合、先手勝率が明らかに高い(といってもプロ同士だと52〜53%程度)ため先手後手を交代で戦う7番勝負では連勝が難しいのだろう。その点囲碁は明らかに先手有利のため終局時の獲得目数に黒に6目半というハンディを与え(黒は7目以上勝たないと勝ちにはならない)勝負が拮抗するように設定され先手後手の差が極めて少ない。そのあたりが囲碁にこのような連敗連勝が多い理由がありそうだ。

ワールドシリーズでは3連敗チームで1勝を返したケースはいくつかあるがその後2勝したチームは皆無だという。それもある意味すごい。前にも書いたが日本シリーズでは3連敗後3連勝するも結局勝てなかったチームもあり(巨人)、アメリカのチームってなぜかあきらめが早い。いまだになぜこんなにも3連敗後の逆転4連勝がほとんどないのか、私には説明がつかないでいる。

2024年10月28日月曜日

やる気ない象

今日はワールドシリーズは移動日で試合はない。そういえば日本シリーズもやっていてソフトバンクがDeNA相手に2連勝している。ダイエーが福岡に来て以来のホークスファンの私ゆえに喜ばしい状況なのだが、今はそれより大谷&ドジャースの方がずっと気になっている。

野球観戦もないとなれば以前の私ならこんな日はボウリングに行っていただろう。いっしょに投げるメンバーがいなくても一人でもボウリング場に行って黙々と投げていたはずだ。あるいは老健にいるオマルさんところに碁を打ちに行くか、いや自宅でネット麻雀でハラハラドキドキするか。そう、ボウリング、囲碁、麻雀が私の三大レジャーなのに、ボウリングに行くのは年に数回のみで、囲碁も今年は一度も打っていないし、ネット麻雀も7月から一度もやっていない。なんという体たらく。

メジャーリーグ観戦が一番の関心事というのは自覚しているのだが、それ以前に意欲低下というか活気がなくなっているんじゃないか。自分の好きなことなのにやる気が起きないって、もしかしたら老年期うつ病・・。いや、やはり単なる大谷病(そんな言葉はないが)か。

ワールドシリーズもどっちが勝つにしろ今週で終わる。終わって他にやることがなくなった時、はたして私の三大レジャーは復活するのか、それとも何にもやる気が出ずだらだらと無為徒食の生活をするだけなのか。何か新しいことにチャレンジ?・・いやそれはない気がする。どうなるのか自分でも分からない。ともかくも野球シーズン終了後の自分がどうなるのか、どこに向かうのか、まだ予想がつかない。↓は「やる気ない象」のイラスト。すでに今の私はこんな風かも・・。


2024年10月27日日曜日

世の中は良くなる?良くならない?

ワールドシリーズ第2戦を見つつ、鹿児島トヨタにプリウスの定期点検に行く準備をした。本来ならじっくり観戦したいが、何ヶ月も前から今日の朝10時に予約をしていたので変更は出来なかった。トヨタに着く直前に1ー0とドジャースリードの状況でヤンキースのソトに山本はホームランを浴びてしまった。キャッチャーは外角に構えていたのに中にボールが入ってしまった。「外」に投げなきゃ(笑)。ただソロホームランだったのは不幸中の幸い、まだ同点だ。

車を預けた後、新しくなった社屋のロビーに行くと大画面でワールドシリーズの放送をやっていた。ふむふむ、これなら自宅にいるのとほぼ同じだ。トヨタの営業マンがいろいろ語りかけてきたが、私はずっとTV画面を見たままで適当に返事をしていた。そのうちベッツのヒットの後、テオスカー・ヘルナンデスが2ランホームラン!「おお、やったー」と営業マンそっちのけで歓声を上げた。その次のフリーマンも昨日に続いてホームラン。4ー1とリードだ、今日も勝てるぞー。後はヤマモローの投球次第・・これがすごくてヤンキース打線を寄せ付けない。1時間以上観戦して点検終わったプリウスを引き取り、いい気分で今度はいつもの散髪店「スピードカット」に向かった。

駐車場に着くと、ちょうど大谷の打席だった。これを見てから店に入ろう。しかし大谷は四球で歩かされた。この後、盗塁もあるかもなと思いつつ、店内に入った。だから、試合後になってもあんなこと(大谷負傷)になっていたなんてしばらく知らなかった。

14、5分で散髪が終わる頃、今日の担当は年輩のおじいさんでやたら私に話しかけてくる人だった。世間話や今日の衆議院選挙などの話題、そのおじいさん、最後に「物価も高くなっているし、この世の中、今後はもう良くなるってことはないでしょうねぇ」と語りかけて来た。それまで適当に相づちを打っていた私は「それは・・私はそうは思わない」と反論した。「基本的に世の中は良くなっていると思うんですよ」「昔を思い出してみて下さい。今の世の中の方がほとんどすべて良くなっている。子どものころは今よりは良くなかった」「それに日本はずっとこのところ戦争がないしー」さらに最後「散髪屋にしても、ついこの前までは値段は高いし、予約は必要だし、時間も1時間くらい取られていた。でも今はここのような散髪屋が出来てずっといいです」と感謝すら述べて店を去った。おじいさんはちょっと面食らったような表情だったけどね。

まあ物価を言えばちょっと前の方が良かったかもしれない。でも今よりはるかに物価が安かった昭和の終戦後あたりと比べて、あの頃の方が本当に良かったの?と思う。物価はどんどん上がっているけど給料もどんどん上がるのが経済の法則なんだろ。ここ2、30年の日本のデフレ基調は例外的に変調だっただけかも。物価はともかくもほんの20年前を考えてもそのころは誰もスマホなんて持っていなかったしインターネットもあったがそれほど普及していなかった。そんな少し前ですら今の方が世の中良くなっていると分かるじゃないか。

基本、世の中は良くなっている。私はそう思うタイプだが、それって楽観的すぎるだろうか。

2024年10月26日土曜日

是か非か「大谷ハラスメント」

待ちに待ったワールドシリーズの第1戦、仕事が外来業務ゆえにリアルタイムではなかなか観戦は出来なかった。ヤンキースのコール、ドジャースのフラハティともに好調な投球で接戦のようだ。え、スタントンの逆転2ランだって?その後大谷の2塁打から同点になって延長ですか。9時過ぎから開始の第1戦は12時過ぎても終わっていなかった。私は今日は救急担当でもありその患者の検査や説明などで観戦がままならない。ヤンキースが1点取って3ー2とリードしたって?ううむドジャース苦しいか。

12時半を過ぎて終業時間だったけれど、私は救急患者の病状説明をしていた。するとこんな時にサブアラドDrからスマホに電話がかかってきた。着信拒否をする。全くお邪魔なことよ。ちらっとスマホを見ると誰かからLINEメールも届いていたようだ。こっちは仕事で忙しいつーに。救急患者は入院はさせずに点滴後帰宅でよしと判断し家族にもそう説明し終えて、ようやく一段落ついた。で、スマホを見ると、LINEはチッチからで「これは流石に興奮するね」とだけコメントしていた。どういうこと?この文面を見て、私は「もしかしたらドジャースは勝ったのかも」と思った。今日は土曜日でチッチもきっとワールドシリーズを見ていたはず。私にわざわざあのような文面を送って来るのは、ドジャースの逆転勝ちだったからに違いない。もしかして大谷の殊勲打で勝ったのか?!

仕事上がりの前にSPOTVNOWの録画を見てみる。10回裏にドジャースはチャンスを得て確かに大谷におあつらえ向きのチャンスが来ていた。しかしファールフライアウト。その後、ベッツ申告敬遠の後、次のフリーマンが初球を見事にホームラン!逆転満塁サヨナラホームランという劇的な勝ち方で終わっていた。やはりチッチのLINEはそれだった。そしてまたしばらくしてかかってきたサブアラドの電話では「お前もきっと見ていると思ってねー。ドジャースの勝ちをいっしょに共有したくさー」とチッチと同じ内容だったのだ。いや〜確かにリアルタイムで見ていたかったわー。メジャーリーグファンにはヤンキース推しも多いだろうが、今は大谷所属のおかげでドジャースファンが一番多いだろう。私もそうだ。3月下旬から半年以上ずっと応援してきた。

ドジャースがたぶん勝つとシリーズが始まる前から言ってきた私にとっても良い出だしで嬉しい。明日は山本由伸が先発でさらに楽しみだ。帰宅してからもNHKBSやフジTVでの録画放送も見直そう。うん?フジTVは夜もこの試合を再放送するんかい。今夜は「どっきりグランプリ」が本来の放送だったんじゃないか。すでに決着ついている試合をゴールデンに放送しなくてもいいのにー。いくら大谷&ドジャース好きの私でも野球に興味ない人たちのことも考えてあげてはと思った。最近はTV局が視聴率取れるからかしらないが大谷関連情報や番組をゴリ押しするかのような振る舞いがあって「大谷ハラスメント」なる言葉も出てきているらしい。まあ昭和時代から野球放送はゴールデンに陣取っていて、興味関心のない婦女子などから「裏番組のドラマを見たいのに」なんて野球放送は迷惑がられてはいた。↓ちびまる子ちゃんでも取り上げられた模様。
私は大谷情報をネットやYouTubeでも積極的に拾って見たいくらいだからTVでも取り上げてくれるのは一向に構わない。ハラスメント、ハラスメントって騒ぐ人たち、まあここは許してちょうだいな。日本人が野球の最高峰の舞台で大活躍しようっていうんだし、オリンピックやサッカーワールドカップに出場しているのと同じと思えば今の状況は許されるでしょ。両者の気持ちも分かるが、ここは「大谷ハラスメント」には、そうではないという側に私は立とう。

2024年10月25日金曜日

オーバードーズとオーバーワーク

全くもって忙しい日だった。

朝早くはいつもの各部署報告を聞く院長業務だ。それが終わるやいなや、子宮頸がんのスメア検査が久しぶりにあった。秋は学会日和で担当の川湯家Drが出張で不在だったからだ。そして外来。紹介や新患の患者が多いと時間がかかる。おまけに今日は病棟からの指示依頼も多かった。13時ごろには外来はどうにか一旦終えられたが、食事の後も病棟指示に時間を取られた。そして地域連携室から他院への情報提供書をしかも2通書いてくれとのメールが・・。

14時になって(これが本来の午後外来開始時間)外来看護師から「午後の外来は・・」との打診があった。さすがに「ちょっと休ませてくれ〜」と頼み、OKをもらうも、さらに追い打ちで「救急依頼なんですが、10代の女性が向精神薬を一気飲みしたというんです」と来た。うわ。最初に家族が連絡した地域の精神科病院は救急病院で胃洗浄をしてもらいなさいと指示したそうだが、私はあんまり胃洗浄を評価していない。すでに薬品が体内に吸収されていることも多く、患者にはきつい手技のわりには効果は薄い。それより点滴と観察が重要だ。さらに言えば、一晩は私たちの病院でも治療出来るが、目が覚めてオーバードーズの影響がほぼなくなれば「それでOK、どうぞご帰宅して下さい」で済ませられるのか。今後のことを慮(おもんぱか)り、心身医療的なアプローチが絶対に必要だろう。何もしなければ再度同じことをやってしまう悩める患者の何と多いことか。最初から精神科で診るべきである。そもそも救急って一般救急と精神科救急に分けられる。アメリカなんかではそうだと聞いた。薬物多量摂取の対応は精神科で診て欲しいというのがこちら側の願いだ(私はといえばオーバーワークに気を付けねば)。

結局、救急は受け入れず、私はどうにか30分ほどアイマスクをしての仮眠を取ることが出来た。これだけでその後がずいぶん楽になる。その後、再診の患者らを診て、16時過ぎから緊急内視鏡をすることになった。内視鏡は担当日ではないが、下血の高齢女性患者で大腸憩室出血疑い、これは私の担当なのだ。やってみて案の定憩室出血だった。そしてこれまた予想通り、出血源の憩室は見つからない。結局しばらくは絶食点滴入院をしてもらうことになりそうだ。ヘモグロビンも低下しているので輸血も頼むか。やれやれだ。

夕方、情報提供書を書いてどうにか一息つけた。ふう・・。今の楽しみはメジャーリーグ観戦、大谷翔平の活躍だ。明日からのワールドシリーズがほんと楽しみ。明日は朝から観戦・・げ、久々の土曜外来勤務だった。ちくしょー、全くツイてないぜぇ。

2024年10月24日木曜日

雨中の空港訓練

今日は珍しく天気予報が気になった。というのは、午後から鹿児島空港の防災訓練に参加する予定だったからだ。大雨だと訓練自体が中止になる。ただし「少雨決行」と予定表には書かれてあり、「午後からは雨の」予報が果たしてどうなるか、だった。姶良郡医師会はこの訓練には毎回参加しており、私も青雲会病院代表として看護師ら2人と3人1組で2015年からこれまで4、5回参加している。今年は外来のホットウォーターNs、エンドグッドNsと参加の予定だった。

午前10時過ぎに訓練本部から「本日の訓練は決行」との連絡が入った。やっぱりねー。ちょっとミスったかなと思ったのが、いつもの出勤と同じ皮靴しか持って来ていなかったこと。足元が悪いからこれは濡れるなぁ。それに雨合羽も私はもっていない。でもそれは病院が貸し出してくれた。それで12時20分過ぎに私の車に看護師2人を乗せて病院を出た。

13時が集合時間でちょいと早めに出たかなと思ったが、空港入口で私はヘマをやった。空港敷地内に車を乗り入れられると勘違いしていてそっちに向かってしまっていた。事前ガイドを見ていたホットウォーターNsが「こっちですかねえ」と疑問を呈するも「いやーこっちだろう」と間違いの方を私は選択していた。後で振り返ると、以前は確かに空港内へ車を入れていたが、コロナ直前の2019年以降は空港近くの草むら駐車場に駐めて徒歩で空港敷地内に入る方式に変更になっていた。それをすっかり忘れ、昔のパターンとばかり勘違いしていたのだ。ホットウォーター看護師らの「院長、大丈夫?」てな視線を感じました、ハイ。

雨の中、集合場所に着いたのは13時ほぼちょうどだった。姶良郡医師会の車のバックドアを雨よけにして合羽を着て、医師会の医療用ベストや腕章を付け、傘を差して訓練用の大きなテントに向かった。テントは「赤」基調で、これは事故のトリアージ(治療の優先順位を決めること)された傷病者の中で最優先の症例を示し、緊急治療もしくは直ちに病院搬送が望ましい状態の患者を診ることを意味する。我々、姶良郡医師会のメンバーはまずはここで訓練開始だそうだ。隣の黄色テントはまだ設営されていなかったが、消防隊が設営訓練用にそのままにしてしていたのだった。しかし雨は本降りでテント内も床はびちょびちょ、靴はどんどん濡れてしかも靴下まで濡れてきていた。あーあ。↓赤テントとホットウォーター&エンドグッドNs。
しばらくは事故場所への消防車の放水訓練などあり、黄色テントの造設も始まった。飛行機の発着もすぐ近くであり飛行機好きにたまらないシチュエーションだったかもしれない。しかし訓練中はその音が大きくて連絡会話がよく聞こえないことも多かった。そろそろ龍桜高校の看護学生らが事故傷病者役で運ばれて来るころだ。実はこれまでは黄色タグの担当が多かったが今回は赤宅担当とは初めてのことだった。診察して迅速にトリアージをし、赤タグ相当の傷病者ならば救急車を呼んで搬送を指示する。しかし医師会の立場では本格的な救助隊である災害派遣医療チーム(DMAT)が到着したらそこに直ぐに引き継がねばならない。そこで訓練では引き継ぎ後、すぐに黄色テントでのトリアージをすることになった。やれやれ。
外を見ると、看護学生らは緑タグの学生は歩いていてテントには入らず、黄色タグの学生は「歩けない」という設定のため雨にうたれながらテントに運ばれて来た。毛布もなくちょっとかわいそうだったね。後で本当に「寒い」というのでトランシーバーを使って「こちら黄色テント、毛布が必要です」と言うと、まもなく段ボールに入った毛布がちゃんと持ち運ばれて来た。
模擬傷病者の学生さんらはそれぞれ病状の書かれたカードがあり、私たちはそれを見てどういう傷病なのかを判断する。黄色タグの傷病者は実は救急車で運んだ方がいい人やその後自力で歩けそうなら帰宅させてもいい人もいる。5人運ばれ、一応の指示を出したが、本部から「現状報告をして下さい」とか後からまたDMATの人たちが来て、指示の変更をしたりとこれまでの訓練になく本格的なものだった。うちの看護師二人もよく動いてくれた。さすが青雲の救急外来を10年以上も経験してきただけのことはある。↓左が私、右がDMAT。
↓トランシーバーで本部に連絡している私。右にちょこっと消防のニシナオさん(青雲のニッシNsの夫)も写っていた。(実は今回トランシーバーを生まれて初めて使ったが、これに子どもの頃憧れていた時期があり、昔のこてる日記にそのネタを書いたことがある。今は読むことが出来ず、いずれまた書こう)
いや〜、久々に良い訓練だったねぇー。ただ、雨中ゆえに靴と靴下はもうぐちゃぐちゃ。おーい病院から毎回参加の泣かん薗Drなどちゃんと雨靴を用意していて足元は何の問題もなかった。「家を出る前に女房がこれを絶対持っていって」と渡されたんだと。うむ、参った。私なんぞ「もしかしたら中止?」なんて甘いこと考えていたからなんだ。猛省。
今年は正月早々、羽田で大きな事故があったり、隣の宮崎で不発弾が爆発したりと、空港でいつ何時事故が起きるか分かったもんじゃない。起きなければいいがそれこそ万一起きた時のためにこうした訓練は大事だ。

約2時間の訓練が終わり、足元を濡らしながらプリウスのいる駐車場までまた歩いた。一刻も早く靴を脱ぎたいがそうもいかない。高速の桜島スマートインターを出て、病院に帰る前に「ケーキでも食べよう」と近くのシャトレーゼに寄ることにした。「二人は何が良いかな。自分で選ぼうか」と提案したら「だめ、私たちこんな格好なのよ」とスクラブ姿のホットウォーターNsが自らの服装を指さした。あは、そうだねー。ならば普段着の私がみんなの分まで買ってあげようと店に入った。見れば国産和栗のモンブランというのがあり、そうだカールはモンブランが好きだと、これを3人分プラス1人分購入した。
で、車中で「ケーキ食べ」だ。みんな頑張った、これくらいはOKやね。

病院に帰ったらすぐに靴を脱ぎ、クロックスサンダルに履き替え乾かそうとしたがすぐには無理。帰宅したらカールが「こういう時は新聞紙よ」とさっそく靴濡れ対策を施してくれた。モンブランも喜んでくれ、なかなかに良い訓練でありやしたー。
↓は翌日の靴の様子。かなり湿気が取れてきています。

2024年10月23日水曜日

いまだにナメてはいけないもの

先々週から先週にかけて当病院の病棟で新型コロナが小流行した。患者さん、看護師、リハビリ、看護助手など合わせて10人以上が次々に感染した。亡くなったりなどの重症例はなかったが入院の高齢患者などは状態が悪くなったケースもある。

つい最近の報道では「新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類となった2023年5月〜24年4月の1年間で、死者数が計3万2576人に上ったことが厚生労働省の人口動態統計で分かった。季節性インフルエンザの約15倍と格段に多く、大部分を高齢者が占める。政府は重症化リスクの低下を理由に新型コロナの類型を引き下げ、日常生活の制約はほぼなくなったが、今も多くの人が脅威にさらされている」と警鐘を鳴らしている。そう、高齢者にとってはまだ相当な脅威なのだ。
3週間ほど前、当院のソーシャルワーカーで元外来看護師長のホントださんがコロナに罹ってしばらく休んでいた。本人によると。休日の当番医を受診したら「今は新型コロナは風邪みたいなもんだから」と言われて葛根湯しか処方してもらえなかったそうだ。彼はワクチンは打っていなかった。そしたら発熱や咽頭痛だけでなくその後呼吸困難も起きて、後で当院で調べると肺炎まで起こしていた。本人は「入院をしたいくらいだった」そうだが、あいにくタイミングが合わず外来治療のみで済ませられ、改善するまで3週間近くを要した。本当にきつかったという。私より1歳下のほぼ高齢者なのできちんと抗ウイルス薬を服用しておけばよかった。

というのも、ホントださんに続いて、とっくん薬局長もコロナに罹った。彼もアラカンだ。コロナと分かって実質1万円以上もするコロナ治療薬ゾコーバの処方を希望し服用した。そしたら「ほとんど発熱もなくてそれこそ軽い風邪くらいですぐ治りました」だって。ホントださんが聞いたら自分との違いに切歯扼腕(せっしやくわん)したことだろう。

新型コロナ、いまだにナメてはいけないんだよ〜。

2024年10月22日火曜日

鼻から、気のせい

今日は内視鏡担当の日、77歳女性の胃カメラを依頼された。「胸の下あたりが痛いのは胃のせいか」などと訴えているという。当院での胃カメラは初めてで経鼻内視鏡も受けたことがないそうだ。一般には経鼻内視鏡の方がきつくないのだが・・。
「口からの胃カメラは4年前に加世田の党人腹先生のところで受けました」という。そして「鼻からは痛いんでしょ、センセイ」と不安がるので、私はこう諭(さと)した。

「ハナからそう思ってはいけませんよ😏」

検査は順調に終わり、心配するほどのものは何もなかった。しかしその高齢女性はこう言った。

「(具合が悪いのは)胃のせいでしょ」

「いいえ、気のせいです」と私。

高齢女性からは反応はなく、代わりに内視鏡スタッフが「ぷっ」と吹いたのだった(笑)。

2024年10月21日月曜日

楽しい予想合戦

いや〜、うれしいというよりはホッとした。大谷のいるドジャースがナ・リーグ優勝を果たし、いよいよヤンキースとワールドシリーズで対決することになったからだ。大谷がドジャースに移籍してエンゼルス時代は叶わなかったポストシーズン進出は間違いなく出来るだろうと思っていたが、1年目でワールドシリーズに行くのは結構難しいと思っていた。

ドジャースは7月8月は主力の怪我などで勝率も半々で強いチームには負け越すことも多かった。今年は無理だろうと思っていたのに、9月の特に後半は大谷は絶好調、それにチームもまとまってきて強豪相手にも負け越さず首位を明け渡さなかった。去年までのドジャースは9月に早々優勝は決めるけれど、肝心の10月に入った頃は勢いがなくなって最初の地区シリーズでコロッと負けることが多かったのに、今年は10月に向けて加速していった印象が強い。投手陣に怪我が多く先発が故障明けのヤマモ〜ロ(山本由伸)、デトロイト・タイガースから移籍のフラハティ、2度目のトミージョン手術後のビューラーしかいない事態に陥っていたが、ブルペン陣は調子を取り戻していた。

私はこの日記で10月1日に「・・ずっとドジャースの試合を見ていて、投手崩壊とか主力打者離脱とかあっても結局シーズン98勝を上げ勝率1位になったのはすごいと思う。それに9月後半はリードされても後半逆転したりチーム全体に勝利への執念を感じた。一つ一つのプレーに「勝つためにはどうすべきか」という態度が選手全員に浸透している気がした。それは去年までのエンゼルスにはなく、かつてのヤンキース(1990年後半から2000年前半ごろ)に私が感じたものと同じものだ。9月末まで優勝争いをしたということも、以前のように9月半ばで優勝を決め、中だるみからポストシーズンでは調子が上がってこないという悪癖が出ないですみそうだ。日本時間10月6日からのポストシーズン、楽しみでならない」と書いた。

そして一番のキモは最初のパドレスとの地区シリーズと見ていた。10月6日の日記では「・・私の見るところ、実はパドレスはナ・リーグ、ア・リーグ通じて最強チームの一つなんだ。ドジャースはここで負ける可能性がある。事実2年前もそうだった。ただ、ここを勝ちきれば先が見えてきそうな気もする」と記した。実際1勝2敗と先に王手をかけられたが踏ん張り3勝2敗と逆転した。まずまず予想は当たっている。パドレスに勝ったことでそれよりは弱いメッツには勝てると思ったし、そしてワールドシリーズ、ヤンキースにも勝つ可能性は十分にあると思っている。私の予想は4勝2敗でドジャースの優勝だ。

今となってはポストシーズン直前にTVやネットでメジャーリーグ通のジャーナリストや元プロ野球選手、ファン、芸能人などが各シリーズの勝敗予想をしていた。私がそうかなぁと思ったのが、多くの人が「ナ・リーグはフィラデルフィア・フィリーズが優勝」と予想していたことだ。私は9月のフィリーズの勢いのなさからきっと勝ち上がれないと思っていた。みんなシーズン前半の成績に引きずられているんだよ。シリーズを勝ち上がるかは、ポストシーズン直前のチーム状態が一番大事なんだ。あのメジャーリーグジャーナリストAKI猪瀬氏は「日本人のドジャースファンには悪いけどドジャース対パドレスはパドレスが勝ちます。そのパドレスも勝ち上がってくるフィリーズには負けます」としたり顔で言っていた。石橋貴明など猪瀬氏を自分のラジオ番組に招き「メジャーリーグジャーナリストではなくメジャーリーグ漫談家」と面白おかしく紹介するくらいで、特に昨年末の大谷の移籍報道で「エンゼルス残留です」と自信たっぷりに言って大恥かいた経緯もある。まあ、自身が「こうは言っても私の予想はたいてい外れるのでドジャースファンのみなさん心配しないで」と分かってはいるようだが。その石橋もフィリーズを予想していた。元メジャーリーガーの五十嵐亮太も去年までワースポ&MLB司会の山本萩子アナもフィリーズだった。みんなフィリーズ。私は「??」だった。↓石橋貴明とAKI猪瀬。
まあ、予想するのは楽しいよ。旅行でも行く前がああしようこうしようと考えるのが楽しいし、大きな買いものをする時も買う前が楽しいよね。そうそう、AKI猪瀬はさっそくワールドシリーズ予想をやっていて「4勝3敗でヤンキース優勝」と言っていた。やったぁ!(笑)。ドジャース対ヤンキースの決戦は日本時間の10月26日午前9時8分からだ。始まってからではなく始まる前に予想しあって今年最後のベースボールシリーズを楽しもうぜー。

2024年10月20日日曜日

韓ドラ「アリス」

今日は日曜休みだが、夕方から久しぶり病院当直がある。日中はア・リーグのヤンキース対ガーディアンズ第5戦がありこれをずっと見ていた。ガーディアンズが2点を先制し逃げ切れるかと思われたが、ヤンキースのホームラン攻勢で延長の末に敗れ、ヤンキースがア・リーグ優勝を決めた。これで明日、ドジャースが勝てばヤンキース対ドジャースの久しぶりの名門対決に期待が高まる。

午後は特に何もすることがなく、録画ビデオかあるいは久しぶりに韓ドラはどうだろう。で、隔月刊行の「もっと知りたい! 韓国TVドラマ」のバックナンバーをたまたま手にしたのが2021年の103号で、特集にチュウォン&キム・ヒソン主演の「アリス(2020:SBS)」というドラマがありそれを見ることにした。幸いUーNEXTに「アリス」はあった。

一言で言えば最近の韓ドラにやたら多いタイムスリップ物だ。「アリス」とは2050年にタイムトラベル(時間旅行)が出来るという設定でそれを管理する組織の名前ということだ。時代が1992年、2010年、2020年、2050年と出てくるし、登場人物がタイムトラベルするため設定に煩わしさが多少はあるが、そこを親子愛というテーマにしぼり、できるだけ見やすくする工夫がしてありすんなり物語に入ることが出来た。

チュウォン主演のドラマを見るのは彼のデビュー作「製パン王キムタック」以来だ。放送時33歳でキム・ヒソンは43歳。しかもチュウォンはキム・ヒソンの子どもという設定ゆえに恋愛関係に発展することはない。キム・ヒソンのドラマは私はよく見ており、あのクォン・サンウとの共演「悲しき恋歌(2005:MBC)」以来「アリス」で6作目だ。実は彼女の最初の全盛期は1990年代後半で視聴率40%超えのトレンディドラマを連発し、韓国の若い女性の憧れの的だったらしい。ただ日本での韓ドラブーム以前のことでありそれらを見たことはない。韓ドラの配信数では圧倒的なUーNEXTにもそれらのドラマは1作も用意されていない。ちょっと残念。

見始めるとこのドラマ、どんどん進み、当直も患者はほとんど来なかったし、全32話(実質16話)のうち半日で28話まで進んだ(ふふ、1.6倍のスピード設定にもしたしー)。一気に見終わりそうな勢いだったが、さすがに深夜3時ごろには睡魔に勝てず、当直室のベッドでダウンしたのだった。明日は・・いやドジャース対メッツの第6戦がある。そっちが大事だぜー。

2024年10月19日土曜日

人だめソファで観戦

昨日のネタの続き、呼び間違いの話題。昨日の外来に代理受診で来た90歳代の高齢女性のカルテの名前を見て驚いた。

珍子

なんという名前だ。女性だろう?ひどいじゃないか。しかし、ふりがなを見ると「ち〇こ」だと思っていたのに「うづこ」となっていた。読めない。どうしても「ちん〇」と読んでしまう。改名を申請しても許可はすぐにでも出そうじゃないか。娘か嫁が来ていて内服処方だけの患者だったけど、エピソードを聞いてみたかった。でも90歳過ぎてもその名前ならそれで良しという人生を歩んできたのだろう。上の名前、「うづこ」といったん覚えても、しばらくすると「〇んこ」としかまた読めなくなるのよねぇ。

今朝は休みで予告どおりに朝6時からドジャース対メッツ戦を観戦していた。ドジャースは先発のフラハティが調子悪く、序盤で大量失点し、ロバーツ監督はピッチャー温存策、つまりは捨て試合の作戦に出た。これが最後の決戦ならもっと早めに交代させるはずがそのまま投げさせた。まだ後2戦ありムダに負け試合にブルペンピッチャーを酷使するのは得策ではないと、まあ分からないでもない。ただ見ている方としてはつまらないゲームになってしまった。で、「人をだめにするソファ」でのんべんだらりと観戦していたら午前8時ごろ、ハナビが私の胸に乗っかって来た。久しぶりやねぇ。ゲンちゃんはふーん、てな感じでこっちを見ていた。

しばらく私のところにいて前足をチュパチュパやって甘えて過ごし、その後はプイっていなくなってしまった。
ドジャースは負け、これで3勝2敗になり、シリーズ突破できるのかなという一抹の不安を抱えつつ、そのまま人だめソファで寝入ってだらりと過ごす休日であった。

2024年10月18日金曜日

キンタナの球数とおまんた囃子

またメジャーリーグの話題だが、各リーグの優勝決定戦が熱い。ア・リーグはヤンキース対ガーディアンズで終盤ヤンキースはジャッジ、スタントンの連続ホームランで勝ち越し2点差とした。しかしガーディアンズは9回裏、ダブルプレーで2アウトランナーなしになり負け寸前のところ、2塁打から代打ホームランでなんと同点、延長になった。そして10回裏にランナー3塁でまたもやホームランでさよなら勝ちし1勝2敗とどうにか持ちこたえた。カールがいつも行くジムでも70歳代のおあばちゃん会員が「すごい試合で、それを見てからここ(ジム)に来た」と語っていたという。

ナ・リーグのドジャース対メッツは第4戦で、山本由伸が好投し、打線も大谷翔平がいきなりのホームランで勢いづき、ドジャースが10ー2と大勝した。これで3勝1敗、ワールドシリーズ進出にグッと近づいた。外来のニッシNsなど「先生、明日は朝6時からドジャースの試合ですよ。私、絶対見ます」と言っていて、この前のNHKの視聴率の話題からしても、本当にメジャーリーグ人気が男性だけでなく年配女性にまで広がっていると実感出来るわ〜。

そんなメジャーリーグの話題の中にちょっとした事件がネットに出ていた。ドジャース対メッツ戦でのNHKBSでの中継は中村泰人アナウンサー、解説は岡島秀樹、前田健太で行われていた。で、事件とは中村アナが実況で放送禁止用語を口走ってしまったのだ。

記事では「4回表無死、メッツ先発左腕のキンタナ(Quintana)投手が8番パへス外野手へ投げ終えた場面で中村アナが「キンタ・・」と「ナ」と「マ」を言い間違ってしまった。その後すぐさま「キンタナの球数が多くなっています」と言い替えたが・・」とあった。それで私は録画でその4回表を再生してみた。すると解説の岡島が、4回に入ってキンタナの球数がやや多くなってきていてとかこれ以上球数が増えると交代も云々とやたら「キンタナ」と「球数」のことを話題にしていた。「X(旧ツイッター)」などでも「生放送で『キンタナの球数』ってフレーズ はさすがにトラップが過ぎるので許してあげてほしい」などとフォローの書き込みもあったそうだ。確かに中村アナに同情するね。せっかくだから私の動画↓も参考にしてみて(笑)。

同じようなケースが今から50年ほど前にもNHKであった。いや、これはかろうじて未遂に終わっていて、舞台は紅白歌合戦のリハーサル。白組司会の山川静夫アナは三波春夫の曲紹介を前にやや緊張していた。その曲とは「おまんた囃子(ばやし)」。本番で「おまんたとは、新潟地方の言葉でおまえさま達という意味でございます」とテレビ実況の解説が入ったが、リハーサルで山川アナはまるで舌になじませるように「おまん『た』囃子」「おまん『た』囃子」と「た」の部分を強調していたそうだ。絶対に言い間違ってはならないという気迫のようなものを感じたとリハーサルに参加していた証言者はずっと後の紅白関連番組で言っていた。その数年後に別のアナウンサーが紅白で「都」を「美空」と言い間違えて物議を醸したくらいだから「おまんた」を言い間違ったらとんでもないことになっていただろう(ククク)。

紅白とメジャーリーグ実況ではさすがに比べようもないくらいだが、生放送での許されぬ言い間違い、アナウンサーの方々の気苦労は大変だと察しますわ〜。

2024年10月17日木曜日

今年7月2日で入れ替わった

夕方、17時半に病院受付から連絡があった。「しのぎ製薬のザワザワさんって方が面会を希望しています」忙しい時は即に断るが、そうでもなかったので「ああ、いいですよ。院長室にいますから」とOKした。ザワザワMRと言えば今年6月12日のこてる日記にも登場している。外来診察室で私のM2 MacBook Airでネコ映像を見せていたら看護師たちが「病院にネコがまぎれ込んでいる」と勘違いさせた小ネタだった。

今日は同じくノートパソコンでSPOTVNOWのメジャーリーグ中継録画を観戦していた。ニューヨークのメッツ本拠地での第3戦はドジャースが8ー0で大勝し、大谷も特大ホームランを打っていた。ザワザワMRも最近はメジャーリーグに興味があるらしく、製品PRに来たはずなのにメジャーリーグ談義になった。ふふ、ドクターの好みに話題を合わせるのもMRの基本姿勢やね。(彼のために書いておくと、近く発売予定の眠剤「クービビック」という製品の紹介で来たのだった)

私がNHKBSでの中継やワースポ&MLBを毎日録画して視聴するばかりでなく、6月ごろからネットのSPOTVNOWでリアルタイムでも観戦していると言うと、彼も興味を持ってSPOTVNOWの視聴を検討してみたいとのことだ。ただ「毎月2000円も払わないといけないぞ。サッカーもやっているがなんとスコットランドリーグだったりサウジのリーグだったりで実質メジャーリーグくらいしか見るのはない。だからワールドシリーズが終わったら即解約するつもりなんだ」と教えた。それに契約日から1ヶ月を1日でも過ぎるとプラス2000円が自動的に落とされるので注意が必要。調べると11月2日までは契約期間内だと分かった。ワールドシリーズが日本時間で10月26日からだから7戦目まで行くと11月3日になる。おおよそカバーしているか。ならばもう今のうちに契約解除しておこう。今解除しても11月2日までは視聴可能だから問題ない。

ただ、サイト内でどこに解除するページがあるのかよく分からない。以前探したことがあってどうにかたどり着いた記憶があるが、今はぱっと見、よく分からない。会社のすぐに解約して欲しくない気持ちの表れなんだろう。どうにも分からなくてザワザワ君がネット検索などで「ここじゃないですか」とクリックするところを指摘してくれ、どうにかたどり着くことが出来た。これまでの契約履歴も残っていて、5月から6月は0円で契約できていたことが分かる。この時はUーNEXT経由で視聴できていて「こりゃいいや」と思っていたら6月末でSPOTVNOW側がUーNEXTに一方的にサービス視聴契約を破棄したため、7月2日から私は月2千円という「大金」を支払ってメジャーリーグ視聴をしていたのだ。結局8千円支払って4ヶ月間メジャーリーグをリアルタイムで視聴した。まあ、今の自分には十分リーズナブルな支払いだったと思う。

だが、ここで気がついたことがー。それはネット麻雀天鳳のことで、7月2日を最後に私は一局も打っていないのである。麻雀が嫌いになったわけではないし止める気もさらさらない。しかしなぜか打つのが少し億劫になっていた。原因はメジャーリーグ熱のせいだったんだ。明け方や午前に中継チェックしたり、夜はワースポ&MLBを見たりと毎日がメジャーリーグ、大谷翔平がらみで過ごして来た。↓。それにちょうど六段の基準点の1200点に復帰し切りがいいということもあった。
その間、サブアラドDrは相変わらずネット麻雀は続けているが、七段から六段に落ち、つい最近五段にまで落ちた。逆に五段だったたつやましたDrは六段に復帰して1200点前後で頑張っている。そうかそうか、私も11月に入ったらメジャーリーグがお休みになるのでまたぞろネット麻雀界に戻ろうぞ。ネット麻雀は基本は無料だが、私は操作性や見やすいこともあり毎月550円のサブスクリプションに加入している。550x4の2200円をムダにしたってこと?いや、メジャーリーグ視聴と合わせて4ヶ月で合計約1万円のお遊び代になったわけだが、ゴルフや飲みにも行かないことを思えばすっごく安い。だよねっ!

2024年10月16日水曜日

教科書には載っていない心臓マッサージ

この日の日記は10月16日のことであるが、今、日記を書いているのは10月20日未明である。

この日は外来担当で午後は恒例の会議も予定されていた。12時半前に救急から心肺停止の患者の搬送依頼があった。まだ外来患者の診察が数名残っていたが12時半から救急受け入れ担当の私は搬送患者の方を優先せざるを得ない。

運ばれて来た76歳男性患者は外来でたまに診察するもしていた人だった。すでに事前に強心剤の救急隊員実施OKの指示を私は出していたため、心臓マッサージや点滴ラインも実施中だった。心電図モニターを見ると心拍は再開されていないようだ。すぐに気管挿管を行い人工呼吸器につなげた。心臓マッサージは自動で行ってくれる「ルーカス」という機器が使われていた。これは本当に有効だ。正確かつ強力にそして疲れることなく心肺蘇生の手助けになる。↓はネットからのものでこれとほぼ同型が使われていた。

その後も強心剤注射を繰り返すが心拍は全く戻らない。最初の状況を聞くと、患者の妻が午前の仕事から帰宅すると自宅ソファですでに心肺停止状態だったという。妻は自ら心臓マッサージをするなどしたが、意識が戻らないため救急連絡をした。現在、その時点からすでに40分は経過している。これは・・残念だが無理だ。もうあきらめである。13時前に妻を呼ぶよう私は指示した。そして付いていた看護師にルーカスを止めるよう指示した。

救急外来室に入ってきた患者の妻はまったく現状を受け入れられないという感じだった。朝8時に家を出る時は何の問題もなかったのにー。夫の元に行き、「ほら、ちゃんと息をして。目を覚まさんねー」と言い、自ら胸を叩き始め、マッサージもやり始めた。心臓がまったく回復せず絶望的であることを私は伝えたのだが・・。胸を叩いて、さすってはモニターを見て「動いている」と言い、顔や頚部をさすっては「だんだん温かくなってきている」と言っていた。

私や看護師、一部救急隊員もそばにはいるが何もしなかった。すでに亡くなってはいるが、妻にとってはまだ助かるかも、いや助けたい夫なのだった。救急隊員はその場を離れ、私と看護師二人はまだそばについていた。10分、20分経過した。救急要請があってからすでに1時間は過ぎている。その間心臓は一度も動きを取り戻していない。妻は腕を動かすのも疲れているだろうにまだ夫の身体をさすっていた。私はようやく心電図モニターと人工呼吸器を外すよう看護師に指示し、その場を離れた。ちょうど患者の息子氏が到着したので状況を話すと、彼は冷静に返事し、母親の元に行った。

電カルに診察の記載と死亡診断書を書き、外来を離れ、昼食を摂りに食堂へ向かった。13時半からの会議は欠席し、午前外来の患者は一部は午後に再来してもらうことになっていた。本来なら14時過ぎからまた外来再開だが、遅らせてもらい1時間弱ほど院長室で仮眠を取った。

翌10月17日、俳優の西田敏行が自宅で亡くなっていたとの報道があった。虚血性心疾患であったとされ、発見時すでに冷たくなっていたという。76歳だった。私の対応した患者と全く同じ年齢、同じシチュエーションではないか。虚血性心疾患とは狭心症や心筋梗塞など、動脈硬化により冠動脈が狭くなったり詰まったりして起こる障害の総称で、予防のために動脈硬化の原因となる高血圧や高脂血症などにならないよう肥満や過労を防ぐことが求められる。さらに「虚血性心疾患は突然死を引き起こすこともあり、著名人らが虚血性心疾患により自宅で亡くなるケースも目立つ。令和2年1月、86歳で死去した俳優の宍戸錠さんが自宅で死亡しているのが見つかった際も、虚血性心疾患が死因だった」とも書かれていた。男性で血圧、糖尿病など患っている人にはよくあるケースだ。

臨床的には亡くなられた患者さんはそうなる危険性はあったのだが、いっしょに変わらぬ日常を過ごしている配偶者にとっては青天の霹靂だったのだろう。そんな人に対して、最後の心臓マッサージを「すでに亡くなっているのだから」と制止することは出来なかった。教科書には載っていないがそれで良かったと思っている。

2024年10月15日火曜日

視聴率が逆転している

この前の10月12日土曜午前のメジャーリーグ地区シリーズの第5戦ドジャース対パドレスはNHKの総合TVで放送された。だからこそNHK+でスマホで観戦できたのだが、視聴率がなんと20%を超えたんだそうだ(20.3%)。すごい。ドジャースは大谷翔平と山本由伸、パドレスはダルビッシュ有が出て、山本対ダルと互いに先発し、勝った方が次のステージに進む試合とあってそりゃ注目度が上がるだろう。今時、15%超えればドラマでも大ヒットと言われるくらいだからこれは大した数字だ。

その日の夜のワースポ&MLBではゲストにパックン(かなりのMLB通)が出ていて、冒頭「今日新幹線に乗ったら前の人、横の人、みんなスマホでメジャーリーグ中継を見ているんですよー」と語っていた。そりゃそうかも。鎌倉観光している人でさえスマホ片手にチラ見していたんだから。私同様、大谷翔平のゲームを中心にメジャーリーグ観戦を楽しんでいる人が相当増えてきているということだ。外来をしていても看護師らが「今、どうなってます?」なんて尋ねてくることもあるくらいだ。日本のプロ野球はどう?調べると通常のリーグ戦では10%なんてとてもで6ー7%くらいのものだった。だから地上波ではほとんど放送がなくなってしまった。ううむ。
そのドジャースのリーグ優勝決定戦は第1戦は大勝したものの、今日の第2戦は2番手の若手ナックが力不足で序盤早々6点を取られ、早くも勝負決した感があった。後から追い上げたのはまあ良かった。こんな場合少しでも得点をしておくのは7番勝負などではとても大事なんだ。これは昔1983年(昭和58年)の日本シリーズ、西武対巨人の第1戦で某解説者の話から私は知った。当時、西武を応援していた私は初戦で西武が6点を先制し優位に試合を進めていたが、後半巨人が3点を入れた時、某解説者は「これでこのシリーズ、そうそう一方的にはならない」と予言めいたことを言ったのだ。その予想どおり、このシリーズは逆転が多く抜きつ抜かれつで、一旦は巨人が王手をかけたが、最後は西武が2連勝し4勝3敗で優勝したのだった。調べると視聴率は昼間に行われていたにも関わらず毎試合40%以上を記録したそうだ。

今時10年で世の中変わっていく。40年も経てばその頃の当たり前が今では全くそうではないってことに愕然とするねぇ。

2024年10月14日月曜日

倹約な者たち

昨日は式場を出て新横浜から横浜駅、そこから総武本線に乗って船橋まで行き、東武アーバンパークラインという1回では覚えられない電車に乗り変えて、セージの住む街まで着いた。かつては畑ばかりだったんだろうなという雰囲気がまだやや残っている。今は7月に来た時に建築中だった家がすでに人が住んでいてまたその隣近くも新築中という新興住宅地だ。

先にマーヤやカールは着いていて、マーヤ両親もセージ宅にいた。実は家に入る前に私とチッチは敷地内をぐるりと回ってから入った。その時、マーヤ父はトイレにいたらしいのだが、敷地内の砂利の上を歩く不穏な足音に「不審者?」と少しビビったらしい。つい最近、ここ船橋で殺人事件が起きたばかりだ。カールやマーヤに「誰かいるよ、マーヤ」とまじに怖がって教えたが「まさか、そんなはずないよ」と聞き流されたのだった。では、なぜ私たちはそんなことをしたのか。7月にセージ宅に泊まった時、窓の一部から小鳥が死んでいるのに誰かが気づいた。それを私たちは確認しに行き「間違いない」と写真にも撮っていた。それをチッチは「まだいるのか、もういないのか、ちょっと気になる」と言うので「じゃー、家に入る前、調べてみようか」と確認しに行ったのだった。さすがにもう片付けられていたけれどね。まさかセージ義父の肝をつぶす羽目になるとは・・ふふ。

お義父さんを安心させてしばしココちゃんを抱っこしたりしていると、セージが帰ってきた。薬学や警視庁科学捜査官の本の話などした後、セージはココちゃんにミルクを上げ始めた。おや珍しい。ココちゃんへのお乳は普段はほとんど母乳だと聞いていた。たまにはミルクでの哺乳もするという。チュパチュパ吸っているとそのうちココちゃん自分の手で哺乳瓶を抱えて飲み始め、「おお、自分で飲むなんて初めて!」とセージは感激していた。↓の写真の後、セージが手を離しても大丈夫だった。赤ちゃんって成長早いんよー。
夕食は鍋料理でしばし歓談の後、私はシャワーを浴びに行った。湯船にお湯が浸されていたが入らなかった。というのもそろそろ21時が近く、日曜はこの時間にワースポ&MLBが始まるからで、自宅と違い録画もされておらずゆったり湯船に浸かっている余裕はないのだった。それで2階に上がり、布団で寝ながらメジャーリーグ情報を視聴していたのだが・・気がつくと寝入っていたようで、部屋は真っ暗、TVは消されていた。そして下から家族の話し声が聞こえてくる。何時だろう?なんと日付が変わって10月14日の午前0時50分だった。

下に降りるとセージ夫妻にカール、チッチ4人で歓談していた。2階の部屋は私が上がって20分ほどで「部屋からTVの音といびきが聞こえる」とのマーヤさんが言い、セージが消しに来たとのことだ。その証拠も私のデジカメに収められていた。私は確か10分ほどは番組を見ていたはずだが・・。
4時間近くもダベりに興じていたわけで、いったいどんな話題をと後で聞いてみた。まあ世間話も当然あったが、カールが面白かったと語ったのが、セージは職場でよく寝癖を指摘される、がその時にここぞとばかりに「1000円カットですから〜(寝癖とは全然関係ないのに)」と答えるんだそうだ。自分が倹約家だってことをチト自慢したいみたい。そんなドヤ顔のセージ兄を見つつチッチは黙って聞いていた。そしてぽつりとつぶやいた。「自分は690円だよ」「えっ?!」とセージ。「平日タイムサービスがあってその時に行くと690円、そうでなければ990円なんだ」とタネを明かす。驚いたセージは自宅近くにもそのチェーン店があるかネットで調べてみた。するとなんと散歩コースにあったのだ。セージは平日にも休みがありやろうと思えばそこをちゃんと利用できる環境にある。

カールは、いったい誰の子がこんなに倹約話で盛り上がるんだろうと思ったんだってさー(⌒о⌒)。

2024年10月13日日曜日

結婚式は快晴

アーコちゃんの結婚式のためにホテルを出てタクシーに乗ったのは午前8時過ぎだった。式は10時、披露宴は11時前からだというのにずいぶん早い。実は私たちの着替えの服一式を式場に送っていて、カールは着付けのために早く出ないと行けなかった。私とチッチは1時間くらい遅れてもよかったのだが、どうせすることもないしといっしょに出た。式場は新横浜から車で5分ほどのところにあった。外観からして結婚式専用の施設だ。

男子専用着替え室でさっそく着替え始めると、花嫁の父であるヒラーキもやって来た。着替えでは「カフスボタンの締め方がよく分からん」とぼやいていたな。
控え室はえらく豪華でそこでウエルカムドリンクやおつまみなども取り放題だった。親戚どうしの顔合わせなどあり、あと30分で教会での式が始まるというのに、一向にカールがやって来ない。着付けを自分で何度もやっていたため1時間もかかったそうだ。だいぶ参列者も集まってきていてにぎやかになってきていた。会場入り口にはプログラムがあり、それに出席者の名前付き投票券があり、披露宴での「お色直しのタキシードとドレスの組み合わせはどれでしょうか?」と4つの組み合わせのうちいずれかに投票する趣向があった。当たればプレゼントがもらえるかもという↓。
これにカールは右から2番目のを選んで券を入れた。私もそれかなと思ったが同じじゃつまらないので左から2番目にした。チッチはというと一番左の地味というかカーキ色っぽいタイプに入れた。それはないだろうと思ったが、「いや、下手に当たりたくないんだよね。万一当たったら新郎新婦のところに呼ばれてみんなの注目浴びるんでしょ。それはイヤだから」ということ、なるほど。

実はテルもセージも招待されていたのだが、テルは仕事でセージは急な用事で欠席した。しかしすでに出席予定だったので代わりにマーヤさんが出席することになった。教会での式が終わって小庭での風船飛ばしやフラワーシャワーなどイベントが終わる頃にマーヤ&ココちゃんが来た。マーヤ母が車で送ってくれたそうだが千葉からで思ったより時間がかかったそうだ。でも披露宴には十分間に合いよかった。

披露宴は今風で出席者は100人以下の近い親戚、友人らが主だった。40分ほど経過したら花嫁のお色直しということでアーコちゃんは兄、姉、弟に付き添われて会場を後にした。今時4人きょうだいは珍しい。新郎の一人っ子の方が普通なくらいだ。しばらくしてこれも恒例となった新郎新婦の生まれてからこれまでの写真アルバムスライドが披露された。これなんかは昭和時代はほとんどなく、平成以降に定番となった。写真の中で和装のアーコちゃんも見ることが出来た。それでお色直しも1回で済むしね。で、そのクイズにもなったお色直しのドレスだが・・。

なんと一番ないと思われたカーキ色のドレスだった。私は知らなかったがアーコちゃん、赤とは絶対選ばないキャラなんだそうだ。当選者はたった9名だけだというアナウンスにチッチは「やばい」と少しあせったが、幸いにも女性出席者が当たって胸をなで下ろした。プレゼントは「国産の和牛」カタログギフトだった。

12時半になると会場のすぐ隣の庭に出て、そこでケーキペインティング&ファーストバイト、記念写真撮影などあった。今日は快晴でOKだったが雨降っていたらどうしたんだろう。ケーキも含めてスイーツなど自分で取り放題、どれも美味しそうでみんな喜んで好みのものを取っていた。ココちゃんはベビーカーでぐっすりお休み中だったのに抱っこされて写真撮影にも参加した。起こされてか、しかめっ面だったけどー。

その後、披露宴会場に戻り、新郎新婦両親が並んで新婦のアーコの両親への感謝の言葉が述べられた。私が今回の式&披露宴で一番の名場面と思ったのがここだった。粛々と謝辞を述べるアーコ、これに父親たる私の弟のヒラーキが感無量の表情で・・になると思われた。が、「ううぅ」とはっきりと泣きじゃくっていたのは新郎の父親だったのだ。あれ?ヒラーキはかずかに微笑むだけ。新郎の母はほんの少し困ったような照れたような表情。しかし新郎父はずっと泣きじゃくっていたのだ。
会もお開きになって、着替えも済ませた後に、ちょうど新郎の両親がいて私は「いやー、お父さんあそこはとても良かった」と感想を述べた。母親の方は「みっともなくて」と言っていたが「そんなことはない。一番の名場面でした」と私は言った。父親によると、聞いていて「こんなに立派に育ってくれて」と自らの子育ての思い出がよみがえって泣けたんだそうだ。そうかそうか。

しばらく待ち、ほとんどの出席者らが去った後に、マーヤさんの両親が車で迎えに来てくれ、マーヤ親娘とカールはそっちに乗り、私とチッチは電車で千葉のセージ宅に向かうことになった。今夜はそこに泊まる予定なんだ。式に着た服やもう使わない物は宅急便で鹿児島に送るので荷物は軽くて済む。後は特に用事もなく、チッチと二人ゆるりと電車を乗り継いで千葉は船橋郊外まで向かったのだった。

2024年10月12日土曜日

鎌倉、江ノ島へ

今日は結婚式まで丸1日の時間があり、どこか観光をしようとなった。当初カールは「なかなか行こうと思っても行けない高尾山に登る」という気があったが、一応、登山ゆえに式前に筋肉痛などに何かしかトラブルが起きるかもしれず、別案を検討した。私が「鎌倉はどうだろう」と案を出すと、チッチも同意、ただカールは若い頃行ったことがあった。しかし全ての史跡や名所を見たわけではないらしく「いいかも」と、朝8時にホテルを出発することになった。天気もよく観光日和だ(日焼け止めはちゃんと塗っておかねば)。

横浜駅まで地下鉄で行き、横須賀線に乗り換えて鎌倉を目指した。ホテルを出てからほぼ1時間弱で着き、午前9時から開店の観光案内所で鎌倉の地図をもらい、まずは鶴岡八幡宮を目指した。駅から一直線に八幡宮へ続く道は2年前の「ブラタモリ」でも紹介されていた。まず思ったのが、鎌倉って町が意外にコンパクトでだいたいの名所が歩いても行けそうってこと。駅から鶴岡八幡宮への大鳥居まで12分しかかからなかった。宮内奥には本殿まで60段もの急な坂がある。その左側を私は何枚か写真に撮った。「ほう、ここが公暁が隠れて源実朝を襲ったところか」って。↓下の絵図など昔からよく描かれているよねぇ。

その後参拝し、奥への道を選べば鎌倉五山の建長寺、円覚寺などあり、それら名刹(めいさつ)もちょっと見てみたかったが、鎌倉大仏のある高徳院に向かうことにした。そこへはさすがに江ノ電かバスかが必要で、ちょうど駅に着いた時にバスがいてそれに乗った。乗ればスマホをじっくりと見ることができる。実は、観光の最初から私やチッチは名所にそれほど集中していなかった。スマホでNHK+(NHKプラス)をクリックし、ドジャース対パドレスの地区シリーズ最終決戦、山本由伸対ダルビッシュの投げ合いを逐一チェックしていたのだ。

大谷はダルに抑えられたが、伏兵・キケ・ヘルナンデスがダルのちょっとした失投をホームランにしドジャースがやや優位に試合を進めていた。山本由伸も今回は三者凡退から始まって調子がよさそう。何回だったか1アウト1塁2塁でパドレス主軸のタティスJrを迎えた時が勝負の分かれ目だった。そこをダブルプレーでチェンジにしたのがすごく大きかった。これで山本は5回まで0点に抑えて好調なブルペン陣に後を託すことが出来た。そしてドジャースにもう1本ホームランが出て2ー0となり、好投ダルビッシュも7回途中まで投げたが、いかんせん味方が1点も取れないのでは勝ち目がない。結局そのままドジャースが勝ち、ナ・リーグ優勝決定戦へと駒を進めた。いや、本当に今日の勝利は大きい。このパドレスとのシリーズが一番のキモだったんだ。これでワールドシリーズ優勝への道が大きく開けた。次当たるニューヨーク・メッツやア・リーグから勝ち上がるであろうニューヨーク・ヤンキースよりはドジャースは強いと思う。いや、行けるぞドジャース!
鎌倉大仏のお寺はいわゆる拝観料が必要で大人300円だがそれほど高くは感じない。歩けばすぐに鎮座した大仏様が迎えてくれる。外国人もいっぱいいたねー。鎌倉で一番の観光スポットだ。奈良の大仏とは違って屋根のない大仏様だがなかなかに良い感じの仏像だ。大仏だけあって大きいことは大きいが程よい大きさというか。正面からも斜めからもよく映える。
そして50円払えば、なんと大仏の中にも入れる。少し薄暗いが一度は入ってみる価値はある。上の暗いところ、目をこらせば大仏頭のぶつぶつの螺髪(らほつ)が見える。
しばらく休憩し、高徳院を出ようとしたら、カールが「あ、50円が」とお金を拾った。そして数歩歩いたところで「あ、ここにも」と今度は10円玉を拾った。
そんな御利益があるとは・・。その後私も目をこらして砂利を見つめたが全然ありましぇーん。ハハ。

この後どこに行くかだが、江ノ電に乗って江ノ島までとりあえず行ってみようとなった。歩いて江ノ電の駅のある海方向へ向かう間に、ネコグッズの店や生もなかで有名な弁天堂という店に寄った。↓選んだふきんのデザインはゲンちゃんやハナビに似ている。
もなかは「マツコの知らない世界」や「ZIP」でも紹介されたんだって。確かに美味しい!
江ノ電ってほぼ路面電車で民家との距離が近く、手を伸ばせば壁に当たるくらいの近さだった。写真には撮らなかったが鎌倉高校前の踏切はアニメ「スラムダンク」に出てくるいわゆる聖地とあってすごい観光客がその辺りにいた。ただ、それよりも「七里ヶ浜」とかの地名に私は少し反応した。唱歌オタクである私はどうしても「七里ヶ浜の哀歌」を連想する。「♪真白き富士の嶺〜」の出だしで知られる歌だ。100年以上前の逗子開成中学校の生徒12名全員がボートの転覆事故で亡くなった事件を題材にしている。実は「鎌倉」という唱歌もありこれは今ではほとんど忘れられているが「♪七里ケ浜のいそづたい〜」で始まるんだ。鎌倉の名所、史跡を紹介するような内容で、最後は「♪建長円覚古寺の山門高き松風に昔の音やこもるらん」で終わる。いや格調高い歌詞だった。↓車窓から七里ケ浜と江ノ島を臨む。
江ノ島駅に着いて、海岸方面を目指した。通りにはカフェ、土産物屋、食堂などあって観光客も多かった。ただ、この辺りで私はえらく喉が渇いていた。朝から水分を摂っていない上に汗もかくし、おまけに「もなか」まで食べていた。コンビニに寄って0カロリーのスポーツドリンクを一気飲みした。ふう、これでようやく一息ついた。そして江ノ島へ渡る道路に到着したが、私を含めカールチッチも「江ノ島まで行くのはちょっと・・」という態度だった。結構歩くし行っても特に何かをするものはないだろうと。で、記念写真だけ撮って引き返した。↓海鳥も石碑の上に写ってました。
帰りの通りでカールが「お昼にしよう。私は生しらす丼を食べたい」という。揚げしらすは鹿児島にもあるが生しらすはほとんど見ない。そうか、以前TVで静岡あたりでは生しらすがよく獲れると見たことがあった。この辺りも本場なんだ。で、とある店に入り、カールとチッチはしらす丼を私はそれにイクラを加えたものを頼んだ。塩味とプチプチ感が美味しい。
食事も終えてどうしようかとなったが、全国的にも珍しい懸垂式のモノレールが江ノ島から大船まであると知り、それに乗ろうとなった。実はこれが江ノ島から大船まで行くには一番距離が近い。モノレールは羽田への往復や沖縄での路線が有名だがいずれも跨座(こざ)式と言われるコンクリート製の軌道上を走るものに対し、懸垂式は鋼鉄製の桁の内部に車輪を入れて走る方式のため、雨や雪の影響を受けず、覆われているため騒音が少なく、支柱の間隔を広くとれるため景観を損なわない利点があるのだという。それに乗ってみて狭い区域も有効活用出来るんだと思った。日本ではここと千葉にしかなく、ともかくも世界的にも珍しい乗り物で、外人がこれを見て絶句したとかもYouTubeで出ていた。江ノ島に行くならぜひこの懸垂式モノレールも乗ってみてはいかが?
大船で降りて、さて午後はどうしようと巡らしたが、疲れもあってホテルへ帰ろうとなった。それで私は本当に昼寝をしていたが、カールとチッチはホテルのラウンジで無料のウエルカムドリンクを楽しんでいたそうだ。と、チッチ曰く「飲み比べなどしているうちにカールママが見知らぬ宿泊客となれなれしく会話を始めた。いかん、お酒のせいでこの人、他人にからんでいる」と心配したそうだ。しかし、その客はチエコンさんの親戚で明日の結婚式に出席するため鹿児島から来たばかりだったのだ。ハハハ。

夜は昨日行き損ねた海鮮居酒屋へ。その後またホテルの温泉へ、そして明日の結婚式へとぐーすか眠りについたのだった。