ヨ・ジングもいいが、都承旨役のキム・サンギョンはすばらしい演技だったね。表情一つで気持ちがよく伝わる。キーセン役のチョン・ヘヨンとはお互いに思い合っているがそれはあまり表面には出さない。ただこれを見ていてあれと思ったのが、この二人、2005年の「弁護士たち」というドラマで共演していたのだ。まず誰も見たことなく話題にもならないドラマだろうが、私は韓ドラにハマっていた2007年ごろDVDを借りて見ていた。そのドラマでも二人は思い合っていたはずだ。こうした以前のドラマつながりって結構多く、特に同じ監督の以前のドラマに出ていた役者は次も何らかの形で出演することが多い。↓左上がチョン・ヘヨン、左下がキム・サンギョン。チョン・ヘヨンは「火の鳥」(2004年)での主人公にストーカーのように執着する悪女役で有名。朝鮮時代の陰謀や権力争いはドラマには向いているのだろうが、私は少々辟易した気分になる。この時代の流れはいまだに韓国や北朝鮮には受け継がれている気がする。北朝鮮なんて金王朝といっていいでしょ。朝鮮時代の名残がいまだ根付いているからこそ共産主義国なのに三代も世襲を続けることが出来たんだよ。
「消化器内視鏡」を専門とするDr.こてるです。
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2022年2月26日土曜日
「王になった男」
ヨ・ジング主演の「王になった男」全16話を見終わった。朝鮮王朝時代によくある権力争いをベースにした物語なんだが、いくつか新しい点がありまずまず楽しめたドラマだった。子役出身のヨ・ジングも一人二役をこなした上に、王としての苦しみ、悲しみ、威厳などを立派に表現しこれで完全に主役として一人立ちした。道化師のハソン(ヨ・ジング)は王とうり二つの顔ゆえに王の側近の都承旨(=トスンジ:キム・サンギョン)から彼を王の代役に立てさせられる。王は反対勢力から薬付けにされ、もはやまともな状態ではなくなっていたのだ。ハソンは最初は当然おぼつかないものの周囲の助けでどうにか王役をこなす。本物の王を嫌がっていた王妃(イ・セヨン)も以前と違い優しい王に戸惑いながらも好意を抱くようになる。しかし朝廷にはもう一つの反対世力の左議政(クォン・へヒョ、冬ソナではペ・ヨンジュンの良い先輩役だった)らが陰謀を企てている。このあたりは私など「またやっているよー」だ。ただ物語りの中盤の8話のラストシーンはすこしたまげた。ネタばらしになるので詳しくは言えないが、王様に対しそれをするのかっ、だ。でもそうしないと視聴者も安定した気分で視聴し続けられないか、確かに。
「王になった男」では代役の王が民のためを思い善政を敷こうと苦慮する。これはいまだに前時代の名残のある現代韓国社会に対し脚本家や制作陣が希望を込めたんだとみる。この次に見るのはナムグン・ミンが「ストーブリーグ」の前に出演し評判を呼んだ「ドクタープリズナー」(2019/KBS)だ。これまた財閥がまき散らす社会の毒を問題にした作品のようだ。韓ドラの中では財閥に対し権力がおもねるシーンがいっぱい出てくる。現代の日本ではまず見ない光景だ。ドラマからうかがえる彼の国の病巣を知り勉強になるね。ま、ドラマは面白ければそれで構わないのだけどさ。
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